ふだん何気なく使っているスマホのカメラですが、実は写真を撮るだけでなく、さまざまな用途に使えます。

 といっても特殊な機能ではなく、望遠機能を使って遠くにあるモノを拡大して見たり、あるいは老眼で見えにくくなった小さな文字を拡大して見るといった使い方がそれに当たります。眼鏡がなく周りが見えづらい時に、カメラを通してみるときちんとピントが合って見えるというのも、ちょっとしたTipsのひとつです。

 これ以外にもスマホのカメラには、レンズを通すことにより、肉眼ではできないさまざまな使い方が可能になります。今回はそんなスマホのカメラが役に立つ便利なTipsを3つ紹介します。「こんな使い方があったのか!」と目からウロコが落ちること間違いなしのTips、機会があればぜひ試してみてください。

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 なお今回紹介するTipsは、原理的にはほとんどのスマホのカメラ(やデジカメ、ビデオカメラ)で利用できるはずですが、なかには例外がある可能性があることは予めご了承ください。なお本稿の動作確認は、特に但し書きがない限り、すべてiPhone 12 miniを用いて行っています。

スマホのカメラのズーム機能は、双眼鏡代わりに使うこともできます。スマホのカメラにはこのように、撮影しなくとも便利に使えるTipsが多数あります

赤外線リモコンの電池残量を、スマホのカメラを使って確認

 まずひとつは、赤外線リモコンの動作確認です。スマホのカメラは、肉眼では見えない赤外線を、可視化できる特性があります。これを使えば、テレビやエアコンなどのリモコンを操作しても反応がない時に、電池が切れているのが原因なのか、それとも本体側の故障など電池以外の原因なのかが、簡単に判別できます。

 使い方は簡単で、スマホのカメラで赤外線リモコンの送信部分を捉えた状態で、リモコンの任意のボタンを押すだけです。電池が切れているかリモコン自体が壊れている場合は、送信部分は光りませんし、電池が残っていれば送信部分が光ります。

 この方法を知っていれば、電池が切れていると思って交換したらリモコンが壊れていただけで、電池自体はまだまだ残量があった……といった事態を回避できます。ちなみに光り方は電池の残量によっても変わりますので、簡易的な電池の残量チェッカーとしても使えてしまいます。

赤外線リモコンの送信部分をスマホのカメラで表示します
ボタンを押すと、肉眼では分からない、赤外線の発光を見ることができます。ちなみにiPhoneではここまではっきりとは見えません(この作例はPixel 3を使用)

 ちなみにこのTipsですが、スマホの機種によってかなり見え方が異なっており、筆者が調べた範囲では、Androidはかなり強烈に発光する機種が多いのに対して、iPhoneでは電池の残量が十分にあっても光り方はかなり弱めです。iPhoneで試す場合は、奥のほうで光っているかいないか、じっくりと確認することをおすすめします。