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長寿のイメージ・沖縄

 喫煙率は45位と健康に対して何かしら意識が働いていると思われる。環境問題と命は切り離せない関係にあり、ゴミの問題も付随するので正面から向き合う場合が多い。そしてゴミに対しての意識が高く、ゴミの量が少ない。

 4位の京都は京都議定書が採択された環境県であるので、さすがに環境やゴミ問題に取り組んでないとまずいということで、やはり立派な数字を残している。そしてここは古都なので、景観を壊すという理由で外資系のファーストフード等の参入が難しい土地である。参入しても、全国的に赤い看板であっても、ここでは特別に白黒にしているので、普段しない苦労をチェーン店はしている。こうした理由の他に京都では西洋の食事が根づかない理由として「京のしまつ」という精神が沁み込んでいることがあるという。ここで言うしまつとは処理をするということではない。慎ましやかに過ごすという精神が美徳とされている。祭りなどは皆に付き合うが、そうじゃない日は質素にいつも通りに過ごすことが美しいとされるので、日本食が愛されている。ここら辺に長寿の理由がありそうである。

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 そして5位の沖縄。ここは昔から長寿のイメージがあるが、実際は男性36位、女性が7位ということで大きな開きがある。そして意外なのが、オトーリなど有名な酒をまわして飲む文化があるので、相当な酒好きが集まっているのかと思えば、実は飲酒率で言えば、全国44位で下のほうである。男が集まって泡盛を飲むとも聞いたことがあるので、寿命のこの差はひょっとしたら、この飲酒によるものなのかもしれない。とても興味深いのは食塩摂取量が男女とも47位である。

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 これは長野と真逆で、暑さで食べ物が駄目になってしまうために、採れたらすぐに食べなければならないので、塩を使わないで素材の味で舌を楽しませることができるという背景があるらしい。ここら辺が女性が長生きする秘訣かもしれない。そして沖縄はどちらかというと野菜というより豚で、昔から一頭潰したら、肉だけでなく、内臓や皮も余すことなく皆で食べていたというくらいにもったいない精神があるという。やはりもったいない精神というのが重要になってくるのだろう。

 これらの考察から僕なりの結論を述べたいと思う。