サントリー食品によれば、ヘビーユーザーにとって、炭酸水は飲むだけでなく、強い刺激でリフレッシュできる切替ツールになっているという。そこで、「炭酸水の刺激以外の価値」として五感に着目し、天然水ブランド最高レベルのガス圧にするなどこだわった中味とともに、ボトルデザインの革新を断行。五感を通して刺激を伝えることを目指した。
こうして誕生した今回のデザインは、特にボトル形状のデザインが重要だったという。ボトル全体で氷の山をイメージさせようと、一般的な形状と異なる“バキバキ”の凹凸が施されたデザインを採用。手に取った瞬間から五感に訴えて「刺激」を伝えるべく、持ち手の中心になる「重心」部分をバキバキ形状にしていることも、こだわったポイントだ。
迎え撃つウィルキンソンの「ユーザー拡大策」
一方、迎え撃つ炭酸水売上ナンバーワンブランドの「ウィルキンソン」は、今年1-6月の販売数量が1454万ケース(前年比106%)となり、過去最高実績を更新するなど好調を続けている。
自宅で過ごす時間が多くなる中、「気分をすっきりさせるのに適している」「リフレッシュしたい」という意識から炭酸水の需要が高まり、「刺激、強め。」という独自の価値を持つ「ウィルキンソン」が支持されたという。中でも家でお酒を飲む機会が増えたことから、割り材としての需要も高まった1Lペットボトルは、上期の販売数量が前年比116%となった。
現在、ユーザーの拡大に向け、女性や若年層をターゲットにした施策にも取り組んでおり、フレーバータイプの積極的な提案を行っている。7月には「ウィルキンソン タンサンピーチ」を、9月14日には「ウィルキンソン タンサン マスカット」を発売し、女性ユーザーの飲用拡大を図った。
また店頭販促では、「ウィルキンソン タンサン」「ウィルキンソン タンサンレモン」の1Lペットボトルを対象に、製造後最短6日で届ける「強炭酸体感パック」が抽選で5000人に当たるキャンペーンを行うなど、過熱する炭酸水市場のさらなる活性化を図っている。
加えて、ECチャネル(通販)でのまとめ買い需要に対応するため、「ウィルキンソン タンサン」プレーンとレモンで、500mlペットボトル32本入の商品を4月から楽天市場で展開。従来の24本入から本数を増やすことで、注文する手間やダンボールを廃棄する手間を減らして利便性を向上させようという試みだ。