文春オンライン

巨大地下街、混在する駅名、オカルト怪談…“超難度ダンジョン駅”「大阪」には何がある?

大阪、梅田、西梅田、東梅田…「大阪」の“それは一体どこなんだ問題” 前編

2021/08/30

genre : ライフ, 歴史, , 社会

note

まずは阪急へ行ってみよう!注意点は…

 さて、ここで改めて今の大阪駅に戻ろう。大阪駅はなんとなくわかっても、この駅が複雑な理由は大阪駅だけでなく梅田駅がくっついているからだ。そしてその梅田駅も阪急・阪神・地下鉄と3すくみ。慣れていないと、どこにいけばどこの梅田駅に乗り換えられるかが皆目わからない。

 

 まずは阪急を目指してみよう。阪急梅田駅は、JR大阪駅の東側にある。大阪駅の御堂筋口から南側に出るといやでも目につく阪急百貨店。そこからJRの高架線を挟んで北側に、阪急梅田駅がある。阪急百貨店のすぐ裏には観覧車でおなじみのHEP FIVE。ほかにも阪急関連の施設が集まっているので、大阪駅の東側は“阪急村”などと呼ばれるそうだ。が、村というよりは大都会である。

 

 なので、大阪駅から阪急の梅田駅に行くのは比較的簡単である。大阪駅御堂筋口から北側に出て階段を上り、JRの高架線と並んでいる陸橋を渡ればすぐだ。流れに乗って歩いて行けば、まず間違えることはない。

ADVERTISEMENT

 ここで注意しておかねばならないのは、決して地下に潜ってはならないということだ。阪急の梅田駅は地上にある。外は日差しが強いからとつい地下に誘われてしまったら、迷宮に迷い込んでしまう。筆者はそのときの攻略法を持たない。大阪・梅田の地下に迷い込むことほど、恐ろしいものはないのだ。

 

 ところが、である。阪急ならば夏の日差しに耐えつつ地上を歩けばいい。ところが、地下鉄はもちろん阪神の梅田駅も地下にあるのだ。大阪駅から乗り換えようとすれば、嫌でも地下に潜らねばならない。もはや気分は決死隊。ここでまた、間違えてはならないのは「このあたりで地下に行ったらいいかな」などと軽い気持ちで地下に降りては絶対にダメだ。明確に、「阪神電車」「Osaka Metro」などと書いてある案内表示に従って歩く。そうしなければ、たちどころに自分の居場所を見失ってしまうだろう。

「西梅田だとか東梅田だとか言い出すと…」

 それでも大まかに位置取りをまとめておくと、大阪駅の南側にあるのが阪神の梅田駅だ。阪神百貨店は大阪駅の正面、大丸の真向かいにある。いちど阪神百貨店に入って、そこから地下に潜っていくのも迷いにくくなる手のひとつだ。不慣れならば、近道など探そうとせずに遠回りでもいいからわかりやすい道のりをゆく。鉄則である。

 

 では地下鉄はどうか。御堂筋線の梅田駅は比較的わかりやすい。御堂筋線の名の通り、御堂筋の地下に駅があるからだ。御堂筋は大阪駅と阪急梅田駅・阪急百貨店の間を通っている道だから、その地下に潜っていけば大外れはない。そこからさらに西梅田だとか東梅田だとか言い出すと、これは筆者の手に余る。案内表示を見ながら歩いて行くしかないのだが、「2回目だったら見ないで行けるでしょ」と目隠しでもされようものなら一巻の終わりだ。