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最初の頃は「あれ?」みたいな不思議な感覚

――当時の読者からすると、新川さんは初登場時から完成されていたように思います。周囲の反応はいかがでしたか?

新川 周りはやっぱり喜んでくれましたね。その時はまだ地元にいたので、地元の友達や事務所の方も「わぁ! すごいね」と言ってくれました。ミスセブンティーンのオーディションを受けたのが17歳ですが、その前から『Seventeen』の存在は知っていたし、自分でも読んでいた雑誌でした。でも、そこに載るということが自分の中ではふわっとしていて、現実として考えられるまでには時間がかかりました。最初の頃は、私が載っている号が発売されているのを見ても、「あれ?」みたいな不思議な感覚で。

――印象に残っている撮影はありますか?

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新川 過酷さでいうと、今みたいな真夏の時期にはもうカーディガンとかニットを着だしていて、真冬には半袖やブラウスを着て春物の撮影をするのはやっぱり大変ですよね。これは今でも同じですが、モデルになって初めて、ファッション界がこんなに季節がちぐはぐなことに気が付きました(笑)。

 クリスマスもまだきていないのにバレンタイン企画をやったりしていると、本当にバレンタインになった時にもう過ぎ去っている感覚というか、「あ、まだバレンタインきていなかったんだ」って不思議な気持ちになることもありました。

着回し企画は1日20~30カットを朝から晩まで

 楽しかったのは着回し企画ですね。『Seventeen』とか若い雑誌は着回し企画が多くて、1ページにぽんぽんぽんぽんと写真がたくさん載るんです。そうすると1日20~30カットを朝から晩まで撮るんですけど、いろいろ髪型を変えてもらえたりして嬉しかったです。

©文藝春秋

 

 はじめましての方とも朝は緊張していても、撮影を通して夜には楽しく話ができるようになっていて、大変な分みんなで濃い時間を過ごせるので、楽しかったです。

――10代で朝から晩までの撮影は大変ですよね。体調を崩したりとかはありませんでしたか?

新川 うふふふふ(笑)。ありましたね。今はもう少し強くなりましたが、当時は体が弱かったんです。このご時世だとなかなか難しいですけど、10年ぐらい前だと多少体調が悪くても撮影に穴をあけるわけにはいかないから行かないといけない。電車で立っていられないくらいふらふらになっていたこともありました。