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 たぶん見ていられなかったんでしょうね、前の席が空いた時に知らないおばあさまが席を譲ってくれたこともありました。「座りな」って言ってくれた時に涙が出てきちゃって。弱っている時に人の優しさってしみるんだなって感じながら、その後スタジオで撮影していました。いい思い出ですけどね。

「新川プロ」と呼ばれるほど体調管理できるように

――『non-no』時代には「新川プロ」と言われるくらい、体型維持だけではなく髪も肌も常にベストな状態で撮影に臨まれていたとか。その秘訣は?

新川 うーん、自分の体のことを分かってきたというのがあるんでしょうね。この辺まできたら、この後無理するとやばいな、とか。胃腸炎になることがよくあったんですけど、当時は胃が痛くても食べちゃって、結局症状を悪化させてしまっていました。今は当時の感覚を思い出して、スポーツドリンクだけにしておこうとか、調整ができるようになりました。反面教師じゃないですけど、過去の失敗から学びましたね。特に食生活を変えたりとか、運動をしたりとかはしていないんです。

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©文藝春秋

――ティーン雑誌だとファンレターもたくさん届きますよね。どんな声がありましたか?

新川 文通みたいな感じでしたね。女の子は相談とかしてくれるんです。グラビア時代からの男性ファンの方は「かわいいですね」とか言ってくれるんですけど、女の子は「好きな人がいるんですけど、どうしたらいいですか?」みたいな。それに返事を書いていたら、いただいた手紙よりも私の文の方が長くなっちゃったりして(笑)。普通に友達の話を聞く感覚でお返事を書いていました。

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「あなたには時間がないです」

――『Seventeen』時代の経験で一番活きていることはどんなことですか?

新川 『Seventeen』モデルになった時に「あなたには時間がないです」って当時の編集長に言われたんです。ミスセブンティーンに選ばれた時は17歳で、もう高校3年生でした。同期にはポーリン(※編集部注:中条あやみ)がいたんですけど、彼女はまだ中学生。だから他の子が中学生から2年3年で学んでいくことを半年1年で習得しないといけない。今はもう時代の流れで言っていないと思うんですが、『Seventeen』って高校を卒業すると「おばモ」「姉モ」って言われていたんですよ。