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気になるところ1:削られている機能はないわけではない

 廉価版にしては高い完成度を誇るこのPixel 5a (5G)ですが、削られるところはしっかりと削られています。前述のメモリ容量はもちろんのこと、ワイヤレス充電機能や、他のデバイスをワイヤレス充電できるバッテリーシェア機能も非搭載となっています。

 また、「a」のつかないこれまでのモデルには標準で付属していた、Googleフォトに写真を容量無制限で保存できる特典も省略されています。これらの機能や特典を耳にしてピンと来ない人は何ら気にしなくて構いませんが、それらがあるが故にPixelシリーズをこれまで使ってきた人、これから選ぼうとしている人は、慎重に選択したほうがよさそうです。

気になるところ2:大台を切りそうで切らないビミョーな価格

 Pixelの「a」シリーズは、元のモデルに比べてリーズナブルな価格で提供されるのが最大の売りですが、今回のPixel 5a (5G)は元のモデル(Pixel 5)が74,800円なのに対して51,700円と、いまいちパンチに欠けています。「すごい! この完成度で5万円の大台を切っている!」と言いたくてもわずかに届かない、実にビミョーな価格設定です。

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 前述のように、CPUは元のモデルと同一であるほか、欠けている機能も少なかったりと、価格が劇的に下がる要因はないので、むしろ健闘した部類だと言えなくもないのですが、51,700円というキリの悪い価格ゆえ、端数のマジックでどうしても「もう一声!」と言いたくなってしまいます。今後もし、セールなどでこの端数が削られることがあれば、相当なインパクトがあることでしょう。

とはいえ、従来の廉価版である「Pixel 4a (5G)」と比べると約9,000円下がっているので、このご時世としてはリーズナブルな製品であることは間違いありません

気になるところ3:もうすぐPixel 6が出てくるんですが……?

 そして今、このPixel 5a (5G)を買うか買うまいか迷っているユーザにとって、もっとも悩みの種となっているのは、今秋にリリースが予定されている次期主力スマホ「Pixel 6」シリーズの存在でしょう。久々の「ガチな」フラッグシップモデルということもあって、すでにティザー広告が公開されるなど、Google自身もヤル気満々です。

 特に従来の「Pixel 3」や「Pixel 4」などハイエンドモデルからの買い替えを目論むユーザにとっては、Google独自の新チップを搭載したこのPixel 6、そして大画面版のPixel 6 Proが、本命となるのは間違いありません。価格は10万円超えが見込まれるので、お値段的にはまったく勝負になりませんが、とにかくPixelシリーズで最高峰のモデルがほしいと考える人は、Pixel 6シリーズの正式発表まで、もう少し様子を見るのも手かもしれません。

今秋発売が予告されているハイエンドモデル「Pixel 6」。現在はティザーサイトでその外観のみを見ることができます