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ワクチンを打っても感染対策は必要?

 アメリカのCDCは、ワクチンを2回接種した人に関して、屋内でも少人数ならマスクをしなくてもよいと5月13日にガイダンスを出したが、デルタ株の広がりを受けて、7月27日に、感染拡大地域では、屋内でもマスクを着用するようにガイダンスを変更している。

 感染力が強く、ワクチン効果がやや弱くなるデルタ株にほとんど置き換わった現状では、ワクチン2回接種完了でも、今まで通りの、不織布でのマスク、会食は避ける、手洗いと手指衛生を続けることは必要だろう。

 また、デルタ株は従来の株よりも感染力が高く、ウイルス排出量が従来の株の1000倍を超えると報告されている。よって、マスクの材質にも細心の注意を払わなければならない。

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 昨年マスク不足だった頃は、布マスクやウレタンマスクをしている人も多かったが、現在流通は改善し、いつでもどこでも不織布マスクが手に入る。不織布マスクは、自分が吐き出す飛沫量を80%減らし、吸い込む飛沫量を70%減らすのに対して、ウレタンマスクは、自分の吐き出す飛沫量を50%しか減らさず、吸い込む飛沫量を30-40%しか減らさないと報告されている(添付資料2)。布マスクは、両者の中間くらいの値だ。感染力の高いデルタ株だからこそ、不織布マスクの装着が重要になる。

豊橋技術科学大学 2020年