秋篠宮家の長女・眞子さまと小室圭さんのご結婚については、今なお国民のあいだでさまざまな議論が巻き起こっています。「文藝春秋」は秋篠宮家の内実を報じてきました。秋篠宮さまと親交の深い江森敬治氏(毎日新聞編集委員)による「花ひらく『秋篠宮流子育て』」(「文藝春秋SPECIAL」2012年春号)を特別に全文公開します。(全2回の1回目/後編へ続く)

(※年齢、日付、呼称などは掲載当時のまま)

2020年、新年一般参賀での紀子さま、眞子さま、佳子さま ©文藝春秋

◆ ◆ ◆

ADVERTISEMENT

結婚した女性皇族は次々と皇室を去ることに

 女性宮家の創設が話題となり、秋篠宮ご夫妻の長女で、国際基督教大学(ICU)2年の眞子さま(20)と次女で、学習院女子高等科2年の佳子さま(17)の2人が注目を集めている。現行の皇室典範では皇族女子が天皇や皇族以外の人と結婚した場合、皇族の身分を離れると規定している。しかし、女性皇族にも宮家創設が認められれば、結婚後も女性皇族は皇室にとどまることができる。画期的な内容で、眞子さまや佳子さまの将来を左右しかねない大変革となる。

 現在、皇族は22人。このうち未婚の女性皇族は、眞子さま、佳子さまを含めて8人いる。このままだと、結婚した女性皇族は次々と皇室を去ることになる。皇室の安定的な維持・発展を図る上でも、女性皇族が結婚後も皇室にとどまる「女性宮家」の創設は利点があるというのが宮内庁などの考え方だ。野田佳彦首相は平成23年12月1日の記者会見で「皇室活動の安定性という意味から大変、緊急性の高い課題として認識している」と述べた。また、首相は、近く皇室典範改正に関する有識者会議を発足させたい意向とも伝えられており、平成24年は、国民の間で議論がより深まりそうだ。

 眞子さまは、平成23年10月に20歳となり成年皇族の仲間入りをした。国賓として初来日したブータンのワンチュク国王ご夫妻の宮中晩餐会や鴨場の外交団接待に両親とともに出席した。今後、眞子さまは成年皇族として、学業に差し支えない範囲で幅広い公務へ参加することとなる。

眞子さまが語った「理想の男性像」

眞子さま ©JMPA

 じつは、眞子さまが20歳を迎え、結婚が視野に入りだしたことと、今回の女性宮家の創設の動きは深く関係していると考えられる。

 10月23日の誕生日を前にした記者会見で眞子さまは、成年皇族になった感想などを語ったが、記者たちからは当然のことのように結婚についてどう思うかとの質問が出た。これに対して眞子さまは「両親、特に父は私の年頃には結婚を考えていたようですけれども、私はまだ余り結婚について考えたことはありません。理想の男性像に関しましては確たるものはございません」と答えたのにとどまった。