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――ほかに手ほどきをされたことは。

つしま 術後は出血があるのでナプキンを当てるんですけど、一緒に買いに行って。「私がいつも使ってるやつを買いなよ。余ったら、私も使えるから」とか話しながら。他にも、化粧の仕方とか。

 あと、手ほどきではないんですけど、わふこは最近おっぱいが痛いって言うんですね。わふこひとりだったら「なんだろう」ってなったと思うんですけど、“女の先輩”として「成長中だね。だから痛いんだよ」と言ってあげることで安心できたりするのかな、とは。私の場合、思春期の頃のことなんで、いまやあんまり覚えてないですけどね(笑)。

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関係をフラットな状態に戻そうと、一旦離婚へ

――日本では同性婚ができない、戸籍の性別も夫婦のままだと変えられない。そこで、おふたりは離婚をして、パートナーシップ宣誓制度を使って一緒に生活を送るということを選びました。このあたりはスパッと決められたものですか。

つしま 離婚した時は、パートナーシップ制度を使うということは決めてなかったんです。この関係を一旦フラットな状態に戻そう、リセットしようみたいなのがあって、離婚時点では私たちの関係がどう転ぶかわからない状態だったんです。

 こういう漫画をTwitterで発表して、バズって、本になって、ということで、周囲から褒められたり「いいカップルだね」って言われたりすることが私のなかでプレッシャーみたいになってきたところがちょっとあったんですね。私は自分の意思でわふこと一緒にいたいと思っているのか、よくわからなくなってしまった。

 で、離婚してみて「じゃあ、やっぱり一緒にいますか」と思えて。そして、パートナーシップ制度を利用してこれからも人生を共に生きましょうとなったんです。

――そうだったのですね。お住まいの地域に、パートナーシップ制度がなかった場合はどうされていました?

つしま 養子になるという選択肢もあったんですよ。ただ、生年月日の早いほうが親にならなきゃいけないんですけど、わふこ的には嫌だったんですね。いまは戸籍の性別を変える申請もしようと診断書を用意している最中です。

――診断書が出るまでは時間がかかるものなのですか。

つしま なんでこんなにかかるのかはわからないんですけど、すぐピャッとは出てこない。

わふこ ほかにも必要な書類があって、それも揃わないと。

つしま 戸籍上の氏名は、以前の男性的な名前から女性的な名前に変えてあって。その時はスムーズだったけど、それでも3カ月ぐらいかかったかな。

 普通だったら裁判所の方との面談などがあるんですけど、おそらくコロナ禍ということで手紙でのやりとりになってるんです。戸籍の性別を変える時に面談があるのかないのかは、申請してみないとわからないですね。