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父親のSNS投稿が拡散され、世論が後押しするかたちに

 事態が動き出したのは、9月1日に父親が自身のSNSにアップしたメッセージがきっかけだった。

〈助けてあげたかったよ、せっちゃん。パパ悔しいよ、何のための父親だ。イジメの調査は4月以降一切行われていない、要請してもしない、できないと言っている、何故だ?(略) 新しい準奈の何かが出てこない限り調査はしないと言われた。何故? イジメは起きていたのに、追い詰められていたのに、じゃないと死を選ぶ選択をしないだろう〉

 追い込まれた父親が、藁にも縋る思いでアップしたSNSは、多くの人々の関心を呼び、拡散されていった。学校側が拒み続けていた保護者説明会は、準奈さんが亡くなってから7カ月が過ぎた後の9月17日、世論に後押しされるかたちでようやく開催の運びとなった。

平日にもかかわらず約300名を超える保護者が集合

 中学校の体育館で19時から始まった説明会には、平日にもかかわらず300名を超える保護者らが参加。校長、教頭、学年主任、教育委員会が出席したが、前校長と当時の担任は欠席だった。取材班は保護者説明会に出席した複数の保護者から当日の様子を取材した。

保護者説明会の開催を知らせる通知

「皆様、ご起立お願いいたします。黙祷。ご着席ください。本日は生徒の心のケアの観点から一般に非公開とさせていただきます。教育委員会からの要望もありまして、撮影などはご遠慮くださいますようお願いいたします」

 教頭の言葉から始まった保護者説明会。準奈さんが亡くなった当時は別の学校に在籍し、今年4月に赴任したばかりの中学校の校長は続いてこう述べた。

「本日は石澤準奈さん、2月12日に起きました件につきましてご説明させていただきます。酒田市教育委員会からも同席させていただいております。はじめに皆様もご存じのように、現在SNSで様々な情報が広がっていることで、不安な気持ちを抱いている方もいるのではないかと思っております。これまでの調査の結果について、ご遺族の了解を得ることができた範囲内で保護者の皆様にご説明した方が良いと考え、説明会を開かせていただきました。これまでの状況や、今後行おうとする調査について保護者の皆さまから是非ともご協力を賜りたいと思っております。

13歳で亡くなった石澤準奈さん

 これまで学校が実施した調査の内容と、ご遺族の意向を踏まえ、教育委員会が3月の段階で公表しないことと判断したことを受け、説明会を行ってきませんでした。調査した内容はご遺族に報告し、教育委員会と共有しております。

 保護者の皆様からは2月、3月に説明会を求めるご要望もございましたが、学校としても全体での説明会は実施しないと判断してきました。しかし、現在、SNSで様々な情報がアップされている状況において、保護者の皆様からの多くのご意見が学校に寄せられております。

 今後、保護者のみなさまのご理解、ご協力を得るには保護者説明会を開いて説明するのが必要だと判断し、教育委員会と相談の上、ご遺族の了解を得た範囲内で調査内容をお伝えすることといたしました。どうぞご理解いただきますようお願い申しあげます」

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