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《山形中1女児イジメ自殺》「なぜ学校は“イジメはなかった”と判断したのか?」怒号飛び交う保護者説明会“90分全内幕”

山形13歳少女イジメ飛び降り事件 #4

genre : ニュース, 社会

 今年2月12日の朝7時50分。山形県酒田市立第一中学校に通う中学1年生(当時)の石澤準奈(せつな)さん(13)が、多くの生徒が登校するなかで校舎4階から飛び降りて亡くなった。

「文春オンライン」取材班が現地で取材を進めると、準奈さんは生前、下駄箱に「死ね」「キモい」と書かれた手紙が置かれ続けていたことや、イジメに関するアンケートが学校によって改ざんされていたことが判明した(#1#3)。

亡くなった石澤準奈(せつな)さん

 この事件について、10月1日に行われた県議会で山形県の吉村美栄子知事は「山形県の将来を担う、若くてかけがえのない命が失われたことは本当に痛ましいことだと思う。県民挙げてイジメ防止にしっかり取り組んでいきたい」と語った。9月30日、酒田市はいじめ防止対策推進法28条により、「重大事態」と認定し、第三者委員会を設置。今後、イジメと自殺の因果関係について調査を行うとしたが、13歳の少女が亡くなって7カ月以上経ってからの行政の対応に、遺族は不信感を募らせている。

 取材班は9月17日夜に急遽、開催された同中学校の保護者説明会を取材。学校側は、説明会が遅れた理由について「ご遺族の意向」と語り、イジメと自殺との因果関係については認めなかった。釈然としない学校側の説明に、保護者らは苛立ちを露わにし、ついには罵声や怒号が飛び交う収拾のつかない展開となった――。(続報全2回の1回目/続き#5を読む

※本記事ではご両親の許可を得た上で、準奈さんの実名と写真を掲載しています。編集部も、準奈さんの死の真相解明の一助になることを願い、可能な限り事実に忠実なかたちで伝えるべきだと考え、実名と写真の掲載を決断しました。

準奈さんの自死現場となった学校 ©️文藝春秋

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学校側は態度を一変、再調査・保護者説明会を拒否

 文春オンラインの取材に父親は「何度お願いしても、学校は動いてくれませんでした」と、憤る。

「今年の2、3月までは学校がイジメに関する調査をしたり、問題の解決に向けて動いてくれていると信じていました。私たち夫婦はせっちゃんを失った辛さで何も考えることができず、前校長や教頭に『保護者説明会はどうしますか?』と聞かれて、『今はいいです』と答えました。その時には、『また気が変わったら言ってください。いつでもやりますから』と、言っていただいていました。

 しかし、どれだけ待ってもせっちゃんをイジメた加害者に関する報告はなく、協力していただいた保護者の方々から『今、状況はどうなってるの?』と、尋ねられることが多くなりました。7月頃に私たちが『再調査と保護者説明会を開いてほしい』と訴えると、現校長と教頭は『再調査は新しい証拠が出てこないとできません。保護者説明会も教育委員会の許可がないとできません』と、態度を一変させたのです。その後、再三、お願いしても拒否され続けました」