昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

俺たちの岸田文雄が総理になったら社会主義国家めいてきた件について

2021/10/11

 9月6日掲載の文春コラムで、私が競馬の出走表の体裁で各総裁選候補の特徴をまとめて総理予想までしたところ、無難に本命としていた岸田文雄さんが勝利されたんですよ。

 や、勝つと思ってましたよ。

 唯一、意外だったのは影響力をいまなお保っている元総理・安倍晋三さんが、打算ではなくかなりガチで高市早苗さんの応援に回っていたことです。そこまでイレ込んでるとは思いませんでした。私もひょっとしたら高市さん議員票いっぱい取って総裁になっちゃうんじゃないか、ってビビりましたね。安倍さんの「超・高市推し」が自民党議員の方にもあっという間に浸透していっていた時期だったので、私も「下手したら河野太郎さんが党員票でコケたら高市さんが決選投票に残るんじゃないか」とすら予想していました。

 蓋を開けてみたら、やっぱり河野太郎さんは強かったわけなんですが、それでも最後の最後で「安倍晋三さんと二階俊博さんが会食をしたところ、本来125票前後の議員票を獲得するはずだった河野太郎さんの票が、30票ほどごっそり高市早苗さんに投票される」という怪現象が発生しました。

 びっくりですね。よもやよもやのですね。結局派閥政治の怖ろしさを最後に見せつけましたね。ということで、議員票では河野太郎さんが高市早苗さんに負けて3位という、冷や飯イーターの泥船船長として名高い石破茂化待ったなしの状況になってしまったのはいい思い出です。

岸田内閣の面々 首相官邸ホームページより

◆ ◆ ◆

支持率も新政権にしては控えめに

 そんなこんなで首班指名があり、組閣されて、岸田文雄内閣が発足しました。

 蓋を開けてみたら、内閣支持率は49%から59%ほどと、控えめな岸田さんのご性格に合わせて支持率も新政権にしては控えめになっています。組閣人事にも、大臣にはちらほらド素人やパワハラ愛好家がバランスよく散りばめられていますが、各省庁の副大臣や政務官にはおのおのの分野に知見を有する中堅や若手が起用されて、下のやつらは俺たちのために超がんばれという方針がしっかりと示された、素晴らしい起用だったと思います。

 で、肝心かなめの経済政策が発表になりました。

 嫌な予感はみんなしてたと思うんですが、案の定、おいちょっと感のある発言がいくつも飛び出して、経済アナリストが椅子から落ちたり、怒った投資家がトレーディング用の液晶モニタを殴って破壊する事件が日本各地で多発したのであります。