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「じっくり見てもええんやで?」
その上で、桶ダンスというコンテンツが選ばれ続けてきた“わけ”を読み解いていきます。
ひとつは、「裸であることが自然な入浴シーンは、タレントにとって磨いた身体の見せ場でもある」ということ。
実際、「少年たち」に出演したジャニーズWESTの桐山照史さん(32)は「じっくり見てもええんやで?」「でも、双眼鏡はやめといてな」とおどけて見せ、客席の笑いを誘っていました。
また、鍛え上げたボディで名高いSnow Manの岩本照(28)さんは「(桶ダンスを見せることが決まって)みんなが急に身体を鍛え始めましたね」と、メンバーが美しい身体を見せるため、努力を始めた嬉しさを語っています。
そして、「推しの身体を見たいと」いう欲望は男女問わず無いとは言い切れないと思います。性的な目線を持つファンが1人もいないと言えばさすがに嘘になりますが、女性アイドルのグラビアと比べて桶ダンスが特に性的だとは言い難いところです。
さらに、“男子の裸”はカジュアルに扱って構わないという空気もあります。桶ダンスの露出度はプールでの水着姿と変わらず、「その部分さえ隠せばセーフ」という線引きもありそうです。
あとは意外と大きな理由として、桶ダンス、裸踊りには「若い者がみんなやらされる、組織における弱者の通過儀礼」としての側面もあるのではないかと思います。
そもそも、裸踊りというのは酒席を盛り上げる宴会芸であり、男性読者のなかには「昔、自分もやらされた……」という方もいらっしゃるかもしれません。