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桶ダンスはアカンのか…? ジャニーズ伝統の“全裸に見える”ダンスと「下品でない裸」の条件とは

桶ダンスはアカンのか…? ジャニーズ伝統の“全裸に見える”ダンスと「下品でない裸」の条件とは

2021/10/15
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 別の演目になりますが、「滝沢歌舞伎ZERO」ではSnow Manらが上半身裸で勇壮にバチを振るう“腹筋太鼓”が名物シーンとなっています。

 また、ダイビングクラブを舞台にしたテレビドラマ「DIVE!!」では「少年たち」にも出演したHiHi Jetsの井上瑞稀さん、髙橋優斗さん、作間龍斗さんが主演、水泳・飛び込みに賭ける男子たちの青春を熱演しました。水泳をするので、彼らも当然水着姿でした。

テレビドラマ「DIVE!!」 TV TOKYO公式サイトより

 その裸に必然性やリスペクトがあり、下品でなく、演者を辱めるものでなければ、胸の内がざわめくことはそうありません。

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「少年たち」の桶ダンスが今回話題になったのも、それが裸踊りに見えるという人が多かったからでしょう。今回の騒動を経て、「桶ダンスが辱めや嘲笑をもたらしている」と感じるファンが増えれば、ジャニーズの演出も変わるはず。企画の演出そのものや未成年の出演などを含めて、この“伝統”について一度立ち止まって考え直してみるいい機会なのだと思います。

幼い頃の裸が後に問題になるケースも

 幼いころに見せた裸について、大人になってから「あれは性的搾取だったのでは」と声を挙げるケースも見られるようになりました。有名なものでは、ロックバンドNIRVANAのアルバム「Nevermind」のジャケットに赤ちゃんのころの全裸写真を使用された男性が提訴した例があります。

 自分の裸がどう扱われたかについては、何度心で折り合いをつけても、ぶり返すように気持ちが悩まされるものなのかもしれません。

 自分の身体をどう見せるか、見せるならその場面の意味するところを理解しているか、見せることで、自分の気持ちや将来の活動にどんな影響が出るのか、社会的に未成年の裸の扱いについてどんな見解があるのか――こうしたことを包括的に眺めて“自分で判断”できるまでは、タレントを守る立場の事務所や、18歳以下の場合は保護者もしっかりと考えて向き合っていくべきだと思います。

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