1ページ目から読む
3/4ページ目

子供の成長のために親は引く

――自発的な部分が育つよう心がけたことってありますか?

堀米 子どもから離れて、口を出さないことですね。さっきも言った通り、それが重要だとはわかっていながら、なかなか子離れができなかったんです。でも雄斗が13歳ぐらいの時に、パークで雄斗がチームメイトと仲良くキャッキャキャッキャ滑っていたのを見て、その時に「ああもう(親は)いらねえや」と強く思いました。自発的に仲間と楽しく滑っている、それを目の当たりにして、それから口を出すことはなくなりましたね。

©今井知佑/文藝春秋

――親子のスケーター同士として一緒に育ってきた……。

ADVERTISEMENT

堀米 そうですね。あとは普通の親御さんが思っているように、「人に迷惑かけるな」とか(笑)。「何々しちゃだめだよ」というのは同じだと思います。特別なことをしているとは思ってないです。

©今井知佑/文藝春秋

――今も雄斗さんに口出ししたくなることとかってありますか。

堀米 ありますよ、やっぱり。でもいい時はいい時で伝えたいなと思います。「このパート(※個人の滑りを収めた数分の映像作品)のこれすごかったね」とか。でもそのパートを観ながら、「今度あそこでこの技いけるんじゃない」とかも言っちゃいますね。でも向こうからしたら「そんなのわかってるよ」くらいだと思うんです(笑)。だってもうトップスケーターとトリックのやりとりしてるのに、親父が……というのも。

――(笑)。今後雄斗さんに期待することはなんでしょうか?

堀米 いや、今まで通りのことをやってくれればいいです。雄斗ってスケートビデオを観て、「ああ自分もプロみたいな映像を撮りたい」と思ってやるわけじゃないですか。そういう部分を続けていってほしいですね。