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采配への批判に反論

――センター(ミドル)4人を選んだことに異論を唱える関係者もいました。

中田 ポジションごとの人数の決まりはないですけど、五輪では大概アタッカー6名、ミドル3名、セッター2名、リベロ1名という布陣でしょうか。しかし、東京五輪でミドルのスタメンを荒木絵里香選手(37)、島村選手とした場合、荒木選手はぎりぎりの状態で闘っていてコンディション調整は必要、島村選手は腰痛が再発するリスクがある。もし二人が、コンディション的に出場が厳しい状況になった場合、ミドル3名では不安という思いが私の中であり、ベテランでブロックの読みが良い奥村麻依選手(30)と、高さと打力のある若手の山田二千華選手(21)を入れる決断をしたんです。

選手たちに指示を出す中田久美前監督 ©JMPA

 2枚替えの時に守りが固くミスの少ない林琴奈選手(21)、あるいは奥村選手か山田選手をライトに起用すれば二人ともワンレグ(*横に走り片足で打つ)が打てるし、ダブルブロード(*ミドルとライトが同時に走り相手のブロックを散らす戦術)が使える。攻撃力が落ちてもワンタッチさえとってくれれば、相手の攻撃も凌げるという計算もありました。

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 ただ、五輪前に荒木選手や島村選手のコンディションを敢えて公にする必要はないと考え、詳しくは説明しませんでした。