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「顔の表情は引きつった感じで、片目は開いていた」
「9月6日に警察から『妹さんが事件で亡くなられました』という連絡がありました。まさか自分の妹が事件の被害者になるとは思いもしませんでしたが、遺体を確認するために熊谷警察署の安置室に向かいました。『妹じゃなければいい、間違っていてほしい』と願っていました。でも、顔を確認したら妹だったのです。現実なんだと思いました。妹は冷たく、顔の表情は引きつった感じで片目は開いていました。最後まで苦しかったんじゃないかと思いました。首にはジグザグのまだらな赤い痕が首を一周するように残っていました。圧迫されたからか、顔が膨れ上がっていて。可哀想で言葉もなく、その後のことはあまり記憶がありません」
その時、警察からは以下のような報告を受けたという。
「警察からは、2つあるはずの妹の部屋の鍵が1つ足りないこと(事件当日は玄関の鍵は開いていた)と、妹の携帯が無くなっていることを聞きました。そして、凶器もまだ見つかっていないと。9月中旬には『(犯人は)ネットに出ているようなマンションの住人や第一発見者の知人男性などではないです。今、5~6人に(容疑者を)絞れている』と言っていました。
妹の自宅は今も証拠保全のためか私も立ち入ることができません。事件後、いてもたってもいられなくなり、妹が住んでいたアパートの外観だけ見に行きました。9月3日に生きていたことは確認されていたので、妹が亡くなったのは9月4日なのかなと思っています。犯人が逮捕された10月21日は妹の四十九日を控えた前日でした。家にある妹の御骨に『犯人捕まったよ』とだけ報告しました」