付き合っていた男性の暴力が原因でトラブルになったことも…
埼玉県東松山市で生まれ育った宮崎さんは兄2人、姉1人を持つ4人兄弟の末っ子だった。幼少期に両親が離婚してからは、熊谷市内の児童養護施設で育てられたという。姉が続ける。
「私と英美は同じ施設で育ちました。一緒にご飯に行ったり、カラオケに行ったりしていました。もちろん口ゲンカも人並みにしました。妹は18歳の頃にお弁当店でバイトをしたりしていたと思います。しかし、その後施設を出て、それぞれ別の生活を送るようになりました。妹からは何かあったら連絡が来る感じでしたけど、英美が21歳になった年に、私が電話をしたら、携帯が使われていない状態になっていて。急に連絡が取れなくなったのです。英美は過去に付き合っていた男性の暴力が原因でトラブルになったこともあったので、一人で抱え込んでいたりとか、危ない目に遭っていなければよいなと心配していたのですが……」
英美さんの姉は、妹と連絡がとれなくなった6年前から毎日のようにSNSで妹のアカウントを探していたという。
「英美と同姓同名の方はいましたけど、英美の顔が出てくるアカウントはありませんでした。警察に捜索願や失踪届も出して、探していました。事件の1カ月前にも熊谷警察署に安否確認依頼を出したんです。すると、警察の方は妹の所在を知っているとのことだったので、『姉が心配していることを伝えてください。連絡先だけでも渡してください』とお願いしましたが、警察からは『そういうことはできません』とのことでした」
「妹を探してあげられなくて、申し訳ない」
9月6日、姉に最悪の知らせが届いてしまった。
「警察から『事件で妹が亡くなった』という知らせがありました。もっと早く連絡が取れていれば、トラブルにあってないかとか確認できたし、妹を救えたんじゃないかと思ってしまいます。妹の交友関係は同年代が多かった印象があるので、報道で逮捕された犯人の年齢が32歳と知って驚きました。犯人には知っていることをすべて話してほしいです。今は妹に対して、探してあげられなくて申し訳なくて。後悔しかありません」(同前)
27歳という若さで命を奪われてしまった英美さん。22日午前8時、冨田容疑者は熊谷署から送検された。取り調べに対し、冨田容疑者は「被害者を殺していない」と容疑を否認しており、警察が詳しいいきさつを調べているという。
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