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《京王線無差別刺傷》「コスプレじゃなくて私服だ」“ジョーカースーツ”加害者が語った真実 緊迫の車内では「『ボン』と爆発音が…」

《京王線無差別刺傷》「コスプレじゃなくて私服だ」“ジョーカースーツ”加害者が語った真実 緊迫の車内では「『ボン』と爆発音が…」

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 別の車両に乗り合わせた女性(28)はこう証言する。

「前から3両目に乗っていました。後方車両からどんどん人が来て『暴れている人がいる!』『前に言ったほうが良い!』と男性が叫んでいたので、慌てて前の車両に行きました。車内には変な匂いが充満していました」

車内では火災も発生 提供:木村さん(@siz33)

 異変が起きた特急電車は、当初停車する予定のなかった国領駅に緊急停車。しかし車内の混乱は収まらなかったという。前出の木村さんが「ホームドアと電車のドアが一致していなくてドアが開かなかったんです」と証言するように、多くの乗客が窓から逃げ出そうと殺到した。

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乗客が逃げ惑う車内 提供:木村さん(@siz33)

「女性から逃げた方がいい」緊迫した車内

「ある男性が窓から逃げようと、窓を開けました。でも『女性から逃げた方が良い』と言ってくれて、私は最初の方にホームに脱出することができました。だから後から出てくる人の手助けをして、駅の外に慌てて出ました。

 外には救急車やパトカーがたくさん停まっていて……。怪我をして運ばれている人が見えないように、救急車の周りが覆われていたので、何人くらいが搬送されたのかはわかりません。婦警さんがけが人がいないか聞いて回っていました。呆然としていると、知らない女性に『もう大丈夫だよ』と声をかけられて、泣いてしまいました」(前出・電車に乗り合わせた女性)

 大混乱の中、慌てて脱出した乗客ら。この時、後方車両では凄惨な状況が繰り広げられていた。社会部記者が解説する。