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子供が新型コロナに感染した場合の治療法と後遺症 インフルとの見分けは可能? 小児感染症科の専門医が解説

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現在のところは以上のような説が言われています。

新型コロナとインフルエンザの見分け方

新型コロナと他の風邪のウイルスの感染症を見分けるのは極めて難しいです。
しかし、新型コロナウイルス以外の風邪を起こすウイルスの中でも、いくつかのウイルスは特徴的な所見を取りますので、そのあたりである程度区別は可能かと思います。

 

例えば、RSウイルスというウイルスがあります。
乳幼児にとっては重篤になるウイルス感染症ですが、上気道、鼻水や鼻づまりがひどく、それが肺の方に落ちてくると細気管支炎とか肺炎を起こします。

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呼吸を吐くときにウーウーウーと音が出て、吐くのが非常に長くなります。
もしそういうものが見られた場合は、新型コロナウイルスよりもそのときの流行状況にもよりますが、RSウイルスを考えましょう。

 

これからインフルエンザのシーズンに入りますが、インフルエンザと新型コロナウイルス感染症が同時に流行した場合、それを区別できるかはとても難しいです。

インフルエンザの場合は、高い熱が出て、咽頭痛などが先行し、それから咳とか鼻の呼吸器症状が出てくることが多いです。

 

あとは流行状況。
家族の中でインフルエンザにかかっている人がいる。
あるいは学校で感染が広がっている場合はインフルエンザを強く疑いましょう。

インフルエンザの今年の流行状況は?

インフルエンザは昨年は全く流行が見られませんでした。
今年どうなるかは非常に注目されるところですが、通常日本には南半球からアジア諸国を経てウイルスが入ってきます。

今年の南半球の流行も極めて限定的で、本当に今年流行するのかどうかはわかりません。

 

しかしながら予防できる手段であるワクチンがありますので、そのワクチンをしっかり接種して予防の対策を確実にしておくことは重要です。

 

子供が新型コロナに感染したら

デルタ株の流行後、感染者が増えると当然、相対的に子供の感染者の割合も増えてきているのが現状です。

デルタ株が流行する前の国内のデータを見ると、約半分が症状のない患者さん、感染はしたけど新型コロナウイルス感染症に特徴的な咳、鼻水、喉の痛み、発熱、味覚障害、嗅覚障害など代表的な症状がほとんど出ず、全く症状のない患者さんが半分ぐらいと言われています。

残り半分は風邪の症状が出てきて、咳や鼻、発熱、あとは下痢や嘔吐など消化器の症状が一緒に出ることがあります。