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子供が新型コロナに感染した場合の治療法と後遺症 インフルとの見分けは可能? 小児感染症科の専門医が解説

source : 提携メディア

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最新の国内の入院した患者さんのデータを見ると、10%、10人に1人しか熱が出ない。
デルタ株が出てきてから症状がどの程度なのか、通常株に比べてどれくらい違うかというデータはまだ十分出ていませんが、臨床の現場で話を聞くと、症状がより出やすいというのがデルタ株の特徴と言えます。

 

デルタ株に関しても通常株と症状は同じで、発熱、鼻汁、喉の痛み、下痢、嘔吐になります。

子供にも味覚障害、嗅覚障害はある?

味覚障害、嗅覚障害は大人に出ると新型コロナを強く疑う所見として知られていますが、子供においてはデルタ株の前からも5%程度、デルタ株が出たあと頻度が高くなったという報告はありません。

よってこのような症状が出ればより新型コロナを疑うことになりますが、頻度は子供では少ないです。
本当に少ないのか、言えないから少ないのか、その辺りはわかっていません。

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どのような治療ができるかというと、一般的に対症療法だけになります。

熱が高い場合は体の中の水分が抜けてしまうので水分補給をしっかりすること。
また、熱が高いとぐったりしてしまうので解熱剤などを使って熱のコントロールをする。

 

特別の抗ウイルス薬はすでに国内で承認されている薬剤もありますが、国内の小児に使われたというデータはあまり多くなく、その薬を使ったから治療効果があったというデータはまだ集まっていません。

 

後遺症はいろいろなデータが集められているところですが、話を聞く中では味覚障害、嗅覚障害が出て食べ物を食べてもなかなか味がはっきりしない、匂いがしないと訴えている人がいます。

 

あとは実際に感染して、子供達は学校を休むなど制約を受けますが、そこから来る抑うつ感や疲労感などを訴えている子供もいます。

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