一番ショックだったのは…
もちろん、そのほかにも様々な壁にぶち当たりました。一番ショックだったのは資金調達のために銀行やベンチャーキャピタルを回っていたら「そんな経歴があって、そのお年で、なんでいまさらそんなことをやるんですか?」と言われたことです。
事業計画や成長性、ビジョンといったことではなく、過去の肩書といったすごく小さな物差しでみられているような気がしましたね。挑戦を後押しするような機能が弱い日本社会の風潮のようなものを感じた出来事でした。
当時、日本のクラウドファンディング業界はまだ草創期でしたが、どんな事業でもそうであるように、差別化が必要です。そこで私たちはポイントでプロジェクトの応援ができる仕組みを作ろうと考えていました。
当時、楽天ポイントやTポイントといったポイントは償還期限が来て失効してしまうものが毎年5,000億円分もありました。「無駄になっている5,000億を使えたらいいんじゃないか」という発想がスタートです。
そこで楽天さんに話を持っていったり、Tポイントを運営していたYahoo!さんに働きかけたりといったことをやっていました。楽天ポイントとTポイントが同じプラットフォームで使えるサービスは当時初めてだったんじゃないかと思います。
ただ、「ポイントで応援できる」というのは聞こえは良いのですが、プロジェクトを実行する側にも、応援してくれる人の側にもその価値を理解していただくことはなかなか難しいことでした。
Twitter社との出会い「うちに来ない?」
Twitterとの出会いは、そんな悪戦苦闘を続けていた時でした。
クラウドファンディングにおいて、プロジェクトを立ち上げる人と応援する人は鶏と卵のような関係です。応援する人が多ければプロジェクトを生成したいという人たちも増えるし、いいプロジェクトが多くあれば応援したいという人たちも集まってくる。