昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

ツイッター社長に聞いてみよう

世界的カリスマCEOたちに共通する3つの「CEOの資質」〈ツイッター、MTV…外資系企業でキャリアを積んでわかったこと〉

ツイッター社長に30の質問 #23

 2014年からツイッタージャパンの代表取締役を務める笹本裕氏。外資系企業でキャリアを積む中で、ツイッターの創業者で現在のCEOであるジャック・ドーシー氏をはじめ、多くのカリスマCEOとともに仕事をしてきた。世界的な大企業のCEOを間近で見た笹本氏は、「CEOの資質」として何を語ったのか――。

◆◆◆

CEOの資質その1:ビジョナリーであること

「2030年、ツイッターは宇宙に行く」――。

 昨年の1月、ヒューストンで開かれた社員総会で、ジャック・ドーシーが高らかにぶち上げました。全世界から集められた社員たちも最初は当然「宇宙?」とキョトンとなります。

 よくよく聞いてみると、僕らが宇宙に実際に行く、行かないという話ではありませんでした。2030年の世界を想像したとき、宇宙と地球ぐらい距離があっても、情報がしっかりと伝達され、会話が生まれるようになっている。場合によっては人間同士だけではなく、AIと会話しているかもしれない。そうした宇宙スケールにおけるコミュニケーションのプラットフォームとして、ツイッターは役割を果たしていく。僕らは今後10年間、そういう世界観を持って事業構築や、サービスの開発をしていくんだ、というジャックの壮大なビジョンを象徴する言葉が「宇宙」だったのです。

 その後、本格化したコロナ禍で半ば強制的に人と人の「距離」が見直されざるを得なくなりました。そこで一気に可視化された形ですが、実際、技術的にはすでに、人と直接対面せずとも何か事が起こったり、事が完結したりが可能な世の中です。これからの社会は、多かれ少なかれそうしたことが進んでいくと思います。

 いわゆるカリスマと呼ばれるCEOに共通する資質があるとすれば、それは第一に「ビジョナリーであること」だと思います。ジャックはその代表と言っていいでしょう。彼は常に先のことを見ていますし、彼が描く世界観を形にしていくのがツイッターという会社だというイメージが僕の中にあります。