男子プロゴルファー石川遼(30)の周辺が騒がしい。米国から帰国後の新型コロナウイルス感染対策の自主隔離期間中に一般客も利用する練習場やゴルフ場で調整し、スタッフらと毎晩のように飲み会をしていたとニュースサイト「Smart FLASH」(11月8日付)が報じた。

 石川は9日になって「一部至らない点があった」と謝罪文書を発表。さらに批判が高まると、11日からの三井住友VISA太平洋マスターズ欠場、JGTO(日本ゴルフツアー機構)と選手会に要職からの辞意を伝え、15日には「1カ月出場停止」の処分を受けた。そして、JGTOが報道各社に送付した文書には、「コロナ禍」を理由に石川の会見をしない旨が記された。

 人気低迷中の国内男子ツアーにとっては、唯一といっていいスターだった石川の不祥事で立たされたさらなる苦境。人気の国内女子ツアーとの差は開くばかりだが、その背景には根深いものがあった。

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年内の全3試合を欠場

 問題発覚から1週間が経ち、石川への処分がJGTOから発表された。「1カ月出場停止」。同日、都内で臨時理事会を行い、決定したとしている。

石川遼

 出場停止期間は11月15日~12月15日。ダンロップフェニックス、カシオワールドオープン、日本シリーズJTカップと年内の全3試合を欠場することになった。

 JGTOと選手会はそれぞれが、石川から提出されていた役員辞任届を受理。石川の会見はなく、謝罪のコメントがJGTOを通じて発表された。

〈この度、私の行動によりましてこのような事態を招いたことを反省し、JGTO副会長及び理事を辞任いたします。また、今回の処分を真摯に受け入れ、今後このようなことが無いように努める所存です。そして、こんな自分でも応援してくださる方がいる限り、最後まで諦めずにゴルフを頑張りたいと思います〉

「コロナ禍」を理由に会見なし

 発表文には続けて、下記の文言が記されていた。

〈本来でありましたら、皆さまにお集まりいただき記者会見をすべきところではございますが、コロナウイルス感染者が減少しているとはいえ、依然として感染対策の徹底が求められていることに鑑み、文書での謝罪となりますこと、お詫び申し上げます。最後に、たくさんの方々の期待を裏切るような形となりましたこと大変申し訳なく、あらためましてお詫び申し上げます〉

 これはあくまでJGTOによる声明とのこと。だが、石川のコメントのようにも読めるため、そう解釈して速報した一部メディアもあった(その後、修正)。しかしながら、「コロナ禍」を理由に会見しない姿勢は、ネット上にあふれる批判の炎に油を注いでしまった。スポーツ紙デスクが解説する。