1人用のファーストシートが好きだ
◆2021年9月6日 21時15分
2021年9月6日、私が乗った「WEST EXPRESS 銀河」は紀南コースだ。京都発21時15分、新大阪、天王寺、日根野に停まり、途中駅からの参加者を乗せて、和歌山発1時ちょうど。夜通し走って串本に6時4分に着き2時間停車、紀伊勝浦に停まって新宮着は9時37分。その日は新宮のホテルに泊まり、翌日は昼行列車として京都に戻る。
列車が入線してから出発までの間、車内外を見物する。改札口に近い最後部が6号車。グリーン個室が5つあり、1室が1名用。4室が2~3名用。これは昼間の運行だと3名席、夜間運行は2人用の寝室として販売するため。運転席の直後はフリースペースの展望席になっている。
5号車は「クシェット」と呼ばれる簡易寝台席。車椅子利用者向けのシングルベッドL時配置の1区画と、2段ベッドの向かい合わせが4区画。2段ベッドは昔のブルートレインのB寝台のような雰囲気だ。当時は相席で上段になると、日中に身の置き所がなくて、下段の人と仲良くなったら座らせてもらえるという感じ。あの頃はお互い様だったけれど、いまなら気まずいだろうな。しかしこの車両にもフリースペースがあるから行き場がある。
座席間隔がゆったりしていて、眠りやすい
4号車はまるごとフリースペースだ。夜行列車は深夜に減光して眠りやすくしてくれるけれど、この車両だけは減光しない。仲間と夜更かし、気兼ねなく会話できる場所。昼間の運行では特産品販売や観光PRイベントの開催を想定しているという。テーブルに将棋やチェスの盤面が施されている。駒の貸し出しサービスもある。せっかくたのしい列車に乗ったのに、そんなヒマあるかと思うけれど、こんな仕掛けを作らないと、グループで乗ってもスマホを見つめてしまうかもしれないな。
3号車は普通車指定席。観光車両にしては珍しいエコノミーシートだけど、一般の特急普通車より座席間隔がゆったりしており、リクライニングも深い。つまり眠りやすい。ほかに「ファミリーキャビン」という半個室が2室。5平米のフローリングでマットレスを装備。3~4人用で、居間のような感覚で過ごせる。この車両にもフリースペースがある。長時間の座席利用はツラいからありがたい。