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「既報のネタでも【独自】って?」「スクープとは違うの?」《読売新聞の【独自】って何だ問題》新聞表記の“素朴な疑問”を聞いてみた!

2021/11/30

 新聞読み比べの当コラムですが、今回は「新聞の素朴な疑問」をお送りします。

 というのも最近気になっているのが「独自」という表記なのです。皆さんも目にしたことはないでしょうか? ネット配信の記事でタイトルの最初に【独自】とついたものを。

 ここでしか読めない記事も確かにあるのですが、「独自(=スクープ)」だと期待して読んでみたら「これ、他ですでに読んだぞ」というものもある。一体どういう基準で出しているのだろう?

「読売新聞オンライン」の「独自」記事

「独自」表記をよく見かけるのは「読売新聞オンライン」です。読売のキャラというか印象を言うと政府・自民党の情報がとにかく早い。たとえば2014年の総選挙前の記事(新聞版)を紹介しよう。

『増税先送りなら解散』(読売新聞2014年11月9日)

©文藝春秋

 他紙の見出しは「解散か」だったのに読売だけが「解散」と言い切っていた。なぜかと言えば、

《安倍首相が、来年10月に予定されている消費税率10%への引き上げを先送りする場合、今国会で衆院解散・総選挙に踏み切る方向で検討していることが8日、分かった。》

 検討していることが「分かった」のである。政権に食い込んでいるのが分かる。それは今も続く。最近の「独自」記事をいくつかあげてみよう。

【独自】イベント人数の上限撤廃へ、ワクチン・検査証明活用で定員100%認める(読売新聞オンライン11月12日)

読売新聞オンラインで目にする【独自】記事。そこにはどんな基準があるのか…

【独自】無症状でも無料でPCR検査…「第6波」に備え、軽症者の待機施設も準備へ(読売新聞オンライン11月8日)

【独自】眞子さまと小室圭さん、年内に結婚…儀式は行わない方向で調整(読売新聞オンライン9月1日)

 これらの「独自」が報じられたあとに他紙が後追いをする。もっとわかりやすい例でいうと「国民栄誉賞」ネタは読売が一番早い。国民栄誉賞はその時々の政府が決めるから政権情報に強い読売の独壇場と言っていい。