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2021/12/01

genre : ニュース, 皇室

 愛子さまの作文(学習院初等科の卒業文集)

「大きな力を与えてくれた沼津の海

 不安な気持ちを抱きつつも、きっと楽しい思い出が作れると言われて出かけた沼津でしたが、初日から練習は厳しく、海に入りたくないと思う時も少なくありませんでした。ただ楽しかったのは、友達との生活と食事、お風呂でした。

宮内庁提供

 しかし、足の着かない海で泳いで、初めて気持ち良いと感じる日が来ました。三日目に行ったプレ距離泳の時でした。プレの日は、波もなく、太陽が照りつける中での距離泳となりました。海に入るまでは、五百メートルも泳げる訳がないと諦めていましたが、泳いでいるうちに、体の力が抜け、楽しく泳げるようになりました。五百メートルを泳ぎ切ると、海が好きになり、海に入るのが楽しみになっていました。

 迎えた本番の五日目は、潮の流れが少しあり、泳ぎにくいと感じましたが、前日に一キロ泳や二キロ泳を終えた人たちの『頑張れー』という応援の声が聞こえる度に、不思議と力が湧いてきました。無事に泳ぎ切り、みんなと喜びながら頂いた氷砂糖の甘い味は格別でした。

 沼津での生活は、私に諦めないことの大切さを教えてくれ、大きな自信を与えてくれました。沼津の海は、私にとって忘れられない記念の海。六年間の中で、私がいちばん成長できたと感じられる素晴らしい思い出になっています」

2006年学習院初等科運動会に向かわれる雅子さまと愛子さま ©JMPA

中等科2年生では3キロの遊泳を達成

 学習院の臨海学校は厳しいものです。合宿中は午前6時に起床し、午前中2時間の水泳の訓練。午後も2時間にわたって海で猛特訓を行い、就寝時には蚊帳を張って消灯します。集団生活の体験を通して、強い精神力や協調性を養うことが目的です。

 学習院では、先生たちが立ち泳ぎの小堀泳法をはじめとした古式泳法を教えるのが習わしで、愛子さまも希望者を対象として行われた日本泳法のクラスに積極的に参加されました。

 初等科6年生の時は500メートルの遠泳を成功され、中等科2年生の時には見事3キロの遠泳を達成。「諦めないことの大切さ」を自ら体現して見せたのです。

 愛子さまが活発になられるきっかけとして大きかったのが、学習院初等科5年生で入ったバスケットボール部での活動と言われています。