寮の門限が10時までだったんですけど、大学時代はカラオケのバイトをしていたので、帰りが10時を過ぎることが多々あったんです。門限を過ぎると、玄関はオートロックで、鍵がかかってしまうんですけど、外国人の友達の部屋からだったら、ブザー鳴らさずに入れるんですよ。だからその子に、どん兵衛を渡してドアを開けてもらっていました。そうやって社会というものを学んでいきました(笑)。
――大学に入学してからは、どんな生活を送っていたのでしょうか。
加藤 バイトを始めたり、友達と渋谷行ったり、地元ではできなかったいろんな経験をしました。高校生の頃は、上京したら恋愛とかするのかな、とか思っていたけど、周りからは「広島のお姉さん」って呼ばれちゃって、恋愛とかする雰囲気にはならなくて。元々、姉御肌でみんなから頼られる存在なんですけど、大学でもそれは変わらなかったです。
「お茶出しをしていたら加トちゃんが来て」
――そんな中、加藤茶さんに出会われたわけですよね。
加藤 そうです。21歳の時に、バイトしていた飲食店に加トちゃん来たのが、きっかけです。
お茶出しをしていたら、加トちゃんが来て。「うわっ加トちゃんじゃん!」って思って、びっくりしました。
――加藤茶さんはよく来られてたんですか、そのお店に。
加藤 何度か来ていたみたいです。でも私が会うのは初めてで、オーラが全然違いました。加トちゃんの他にも大物芸能人の方は、結構来ていたんですけど、加トちゃんのときだけは、特別すごいオーラを感じて、「本物だ!」と思いましたね。
お茶出しした時に、「ありがとう!」ってすっごい笑顔で言ってくれたんですよ。だから第一印象がめちゃくちゃよくて。それから何度もお店に来てくれたので、だんだんいろんなことを話すようになりました。「今日はお仕事だったんですか?」とか。
――お互いに少しずつ意識をし始めたと。
加藤 そうですね。お互いにお店で会えると嬉しくなって、いろんな話をしていました。でも初めは加トちゃん、私のこと30代だと思ってたんですよ。「大学生です!」って言ったら、「え、嘘だ!」という反応でした。
そんな感じで少しずつ、お互いのことを知っていきましたね。半年くらい経った時に、そのお店で使っていたコースターの裏に、電話番号を書いて渡してきました(笑)。
――コースターの裏に電話番号、本当にあるんですね。
加藤 昭和の芸能人のやり方ですよね(笑)。電話番号をもらえるなんて思ってもなかったので、嬉しくてバイト終わりに電話をしました。
加トちゃんは、すぐに電話に出てくれて、1時間ぐらい話が盛り上がりました。そしたら「明日朝5時に、あとでショートメール送るけど、そこの住所に来れる? バイト代少ないでしょ? お金出してあげるからタクシーで来ていいよ」と言われて。「行きます!」と即答しました。送られてきた住所のロイヤルホストに行ったら、小野ヤスシさんと左とん平さんと加トちゃんが、ベロベロに酔っ払っていたんですよ。