クラクラする石油臭、浴室に浮かぶ“城”、泳ぐ魚と目が合う風呂…絶対に残したい「昭和レトロ謎温泉」ベスト10

2位　高砂温泉＠北海道

　旭川市街を一望する高台にある高砂温泉は昭和40年に開業した。北海道ではローカルCMも流れ「お風呂のデパート高砂温泉」というフレーズは道民なら誰でも知っているほどで、今も地元に愛されている。

　つい最近、館内は一部がリニューアルされたが、カラフルなお風呂のデパートは健在だ。浴室に入るともうもうと湯気が立ち込める中、まずは灯台風呂があり緑色の灯りがシュールに回転している。ここが異世界への入り口だ。

　複雑な浴室の奥へと進んでいくと次はナゾのヴィーナス像が迎えてくれる。オゾン風呂、ラジウム低周波磁気風呂、ゲルマニウム鉱石風呂、粒子気泡風呂、中国漢方エキス薬湯、と怪しい色の風呂が並び、昭和のままの看板の文字もとても味わいがある。

　更に奥には子供が大喜びする巨大な滑り台が！　入り組んだ階段を上っていくとリラックスルームがあり、そこからやたらに天井が低い通路を通り抜け屋上への階段が続く。

　屋上には仙人と天女が描かれた古い看板がいい味出ている露天風呂が待っている。夜には旭川市街の夜景が一望できる贅沢な露天風呂だ。

　更に冷鉱泉を沸かして使用している7つの家族風呂もあり中にはサウナ付きの部屋も！　浴室はレトロでタイムスリップ感抜群の雰囲気が最高だ。今日本全国を探してもここまでの規模で昭和の施設が残っているところはほとんど無い。今後も守っていきたい貴重な温泉遺産だ。