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2022年の論点

2021/12/28

source : ノンフィクション出版

genre : ニュース, 社会

“同調圧力”による感覚のズレ

 境遇は様々だが、このコミュニティにあるのはステレオタイプな社会のレールから弾かれてしまった者同士ならではの、ぬめっとした連帯感だ。ひとたび誰かが非行に走れば、右に倣えと感染する。年上の若者たちに倣い路上飲みすることはもちろん、クスリの味も覚える。

 2021年5月には、アパホテル新宿歌舞伎町タワーからトー横キッズと見られる18歳の男子専門学校生と14歳の女子中学生の飛び降り自殺も確認された。大人たちに誘われ援助交際に手を染める少女も少なくない。

©iStock.com

 フツーの少女はたとえ反抗期でもここまで飛躍はしない。薬物の摂取や売春、はたまた自殺に至るまでにはブレーキが働くものだ。なのに、なぜキッズたちはアクセルを踏むのか。

 学校や家庭に居場所はない。トー横からも排除されたら帰る場所がない。

 少女は言った。売春や薬物摂取という、親には言えない秘密を共有しあうことが絆とでも言うのか。理屈うんぬんではなく、同調圧力により感覚がズレてしまっているようだ。

買春目的の大人たち

「コンカフェ」は、コンセプトカフェの略称。メイドカフェとガールズバーの中間に位置する業態で、患者とナース、野球ファンとチアガールといった様々なコンセプトのもと、客はアルコールを含めたドリンクを飲みながら嬢とイメージ接客を楽しむ。

 このコンカフェ、秋葉原を所轄する捜査関係者によれば、夜の店が疲弊するコロナ禍にあり、2019年の170軒から20年に270軒強まで激増し、どこも盛況だという。

 名称はカフェだが、お酒がメインで、果たして実態はバーである。