『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで! 絶対に笑ってはいけないシリーズ』の名物キャラクター「新おにぃ」。

 正体の主である前島浩一さんは、アメリカ留学を経て、外資系会社に勤務。不動産会社社長とシニアモデルという二足の草鞋を履きながら、「新おにぃ」として彗星のごとく大みそかに現れた。

 だが、2013年を最後に突如番組から姿を消してしまう――。

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 なぜ番組から姿を消したのか? 初めて語られる真実を、「ディジュハバ リザベーション」よろしく、あの独特な口調そのままで再生していただければ幸いだ。(前後編の後編/前編を読む

 

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――2004年の湯河原で「ホホホイおじさん」として登場し、その4年後の『絶対に笑ってはいけない新聞社24時』で、ついに「新おにぃ」として登場します。

前島 このときは、オーディションはなくて、直にオファーが来たんですよね。スタッフからこういう役で出てほしいって言われて、そこではじめて「新おにぃ」っていう役どころなんだなって。まさか千秋さんといっしょに何かをすることになるなんて思わなかった。

 彼女とは事前の打ち合わせは一切なくて。びっくりしたのは、当日に台本を渡されるんですけど、千秋さんは完璧に覚えちゃう。でも、私は覚えられないからいい加減なことをいう。そのギャップが面白かったんでしょうね。

「新おにぃ」として出演後の反響

――先ほどお伺いしたように、このときすでに65歳。我々が思っていた以上に「おにぃ」だったことも衝撃です。出演後、反響はいかがでしたか? 

前島 すごかったですよね。電車に乗ると、近くから「あれって新おにぃじゃなぁい?」って聞こえてきて、声をかけられたり。ただ、家族はいい加減にしてよって嫌がっていたでしょうね(笑)。

 

 翌年以降もオファーが届くんですけど、課題を言われても、私は本当に芸人さんやタレントさんを知らない。そんなわけですから、モノマネをするにしてもまったく関係ないことを言うしかなかったんですよね。

――柴田恭兵と振られて、「オレはね~もうちょっと親切に出来れば嬉しいと思うんだけど~」などなど、脈絡のないものまねが印象的でした。それはガチだったと。

前島 本当に芸能界のこととか知らないんですよね。外国人の方(パリス・ヒルトンやクイーンなど)を課題に出されても、それが誰だかわからない。外国の人なんだろうなっていうことはわかるから、留学してたときの英語がいきて回収できたからよかったけど。

――多分、回収していないと思います(笑)。