文春オンライン
不動産会社の社長からシニアモデルへ…『笑ってはいけない』シリーズの名物キャラ「新おにぃ」の“意外な過去”

不動産会社の社長からシニアモデルへ…『笑ってはいけない』シリーズの名物キャラ「新おにぃ」の“意外な過去”

前島浩一さんインタビュー#1

2021/12/28

『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで! 絶対に笑ってはいけないシリーズ』が、今年は休止されることがアナウンスされた。

 大みそかの特番としては2006年から放送され、11年連続で民放1位の視聴率を記録。名場面を挙げれば枚挙にいとまがなく、記録にも記憶にも残る名バラエティであることは間違いないだろう。

 同シリーズを振り返るとき、忘れられない存在がいる。「新おにぃ」である。2008年放送の『絶対に笑ってはいけない新聞社24時』にて、千秋の再婚相手として登場するや、独特の口調と予測不能なボケで、瞬く間にシリーズ屈指の名物キャラとなった。

ADVERTISEMENT

 だが、2013年を最後に突如番組から姿を消してしまう――。

「新おにぃ」こと前島浩一さんとは何者なのか? そして、なぜ番組から姿を消したのか? 知られざる「新おにぃ」前夜。初めて語られる真実を、「ディジュハバ リザベーション」よろしく、あの独特な口調そのままで再生していただければ幸いだ。(前後編の前編/後編を読む

 

◆◆◆

――一方的に我々は「新おにぃ」として知っている反面、素顔の前島さんについてはまったく知りません。新おにぃ以前は、何をされていた方なのか教えてください。

前島 大学卒業後は、アメリカに行ってまして、それでイリノイ州にあるビジネススクールに入って、MBAを取ったんですよね。

――のっけから想像の斜め上をいくというか……。そして、お話しされる口調やイントネーションが、まんま 「新おにぃ」なんですね。

前島 よく言われますよね(笑)。私の姉がピアノをやっていてドイツに留学したんですね。私も刺激を受けまして、海外に対するあこがれがあって。大した目的はなかったんですけど、アメリカに行ってみたいと思って留学したんです。

 

 帰国するときに、日本のリクルート会社から来ていたアンケートに答えておいたところ、外資系の石油メジャー、モービルの日本法人から連絡がありまして。それで1970年に帰国して、モービルの財務部門で仕事を始めることになったんですよね。その後に、ファイナンシャルプランナーの資格も取って。

――1970年に帰国ということは、前島さんは現在何歳になられるんですか?

前島 えっと、87? あ、逆だ。78歳だった。