30歳を過ぎても幼稚で浮いてしまう社員も
特徴3:まわりとコミュニケーションが取れない
「今の若い世代は、全体にコミュニケーション能力が上がっています。ただ、採用面接の受け答えでは『コミュ力良好』という高評価だったのに、職場に配属してみたら大違い、という社員が毎年います。そういう社員は、まわりのメンバーと円滑にコミュニケーションを取ることができず、人間関係に悩み、最終的にメンタルヘルスに不調をきたすか、退職してしまいます」(電機)
特徴4:いつまで経っても子供のまま
「新人はたいてい、入社した頃は学生気分が抜けませんが、数年経つと社会的成熟度が上がっていきます。ところが、30歳を過ぎても子どものままで、まわりの迷惑を顧みず幼稚な言動を繰り返し、職場で浮いてしまうという社員がいます。そういう社員は業務成績も悪く、会社にとってはお荷物です」(部品)
このほか、「トラブル、不祥事を起こす」(物流)、「東京勤務以外はお断りといった勤務地を限定する」(素材)、「ロジカルに考える力がない」(金融)、「自発的に行動しない」(機械)といった回答がありました。個人的には「トラブル、不祥事を起こす」という回答が少なかったのが、やや意外でした。
3~4回の面接で「人を見抜く」のはまず無理
日本では、正社員の解雇が厳しく制限されており、人事部門が「採用して失敗だった」と悔やんでも、後の祭り。そのため人事部門は、後悔しないように面接や試験で慎重に採用選考をしています。
にもかかわらず、今回調査した全員が「後悔した経験がある」と回答したのは、採用活動の難しさを物語っています。採用活動と後悔する社員の関係について、さらにヒアリングしました。
「採用時の評価が低い学生が後悔する社員になるか、評価が高い学生なら大丈夫かというと、ほとんど相関はありません。やはり3~4回の面接で学生の特徴や能力を把握するのは、無理です。学生の面接対策が進化している上、当社もコロナで最終面接以外はオンラインで実施しており、ますますその傾向が顕著です」(広告)
「採用数の目標があり、目標に達しないときに数合わせで追加的に採用した社員は、後悔する確率が高いですね。そのため、迷ったら採用しないことを徹底しています。ただ、それ以外の社員では、トップ国立大出身で採用時には同期最高の評価だったのに、入社後すぐに体調の不調をきたしたというケースもあります。採用時の評価なんてホント当てにならず、採用は完全に博打です」(商社)