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同じ空間に「推し」がいる幸福感…「防弾少年団(BTS)」と2年ぶりの再会へ、ロサンゼルス公演に行ってきた

2021/12/25
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「推しは推せるときに推せ」というが、まさかアイドルオタクにとって最も大事な「現場」自体が消えてしまうとは想像もしなかった。

 2020年に新型コロナウィルスの感染拡大が始まってから、BTSは「Dynamite」などのヒット曲を出し、オンラインのパフォーマンスで楽しませてくれた。しかし「世界のどこでもいい、コンサート会場で会いたい」という思いは募るばかり。

(左から)V、SUGA、JIN、JUNG KOOK、RM、JIMIN、J-HOPE ©Getty

 そんなわけでロサンゼルスのSoFiスタジアムで開かれた「BTS PERMISSION TO DANCE ON STAGE - LA」に行ってきた。2年ぶりのオフライン・コンサートだ。

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いま日本からアメリカに行けるのか?

 公演スケジュールが発表されたとき、まず心配だったのは「いま日本からアメリカに行けるのか?」ということだ。調べてみると、必要な書類を揃えれば渡航できることがわかった。普段から家に引きこもっているので、帰国後に隔離期間があっても問題ない。チケットもなんとか確保した。すべてスタンド席で、初日は2階、2日目は3階、3日目は1階、最終日は4階だ。

 現地に到着したのは11月26日。2019年のロンドンのウェンブリー公演はひとり旅だったが、今回は英語が堪能な友人が同行してくれた。スタジアムの近くにあるキッチン付きの宿に泊まり、食材を買い込んで、なるべく外出しないですむようにした。

©紫野あみ

 11月27日、いよいよ初日。スタジアムの広大な敷地のあちこちでARMY(ファン)が記念写真を撮っていた。ワクチン証明書もしくは直近のPCR検査の陰性証明書に加えてIDカード(外国人の場合はパスポート)を持参すること、マスクをつけることが入場の条件。各種証明書の確認、手荷物検査に時間がかかり、17時ごろゲートに並んだにもかかわらず、自分の席にたどりついたのは19時20分だった。開演の直前だ。