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いいイメージしかなかったけど「ギャップが激しすぎて、100点が一気に0点になってしまいました」 訪日留学生が愕然した“日本の姿”

『寡欲都市TOKYO 若者の地方移住と新しい地方創生』より #2

2022/01/08
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「おもてなし」の国のはずなのに

ザビナ あと、東京の人は冷たいです。最近、満員電車の降りぎわに痴漢に遭ったんですよ。私、その男の手をぐいっとつかんで「お前、触っただろ!」ってホームに引っ張ったんですけど、そいつは「触ってねえよ!」の一点張り。ところが、こんなに騒いでいるのに周囲の人が誰も助けてくれないんです。周りの人はしれっと電車に乗り込んじゃって。最後にようやく男の人が1人だけ「事務室行きます?」って言ってくれました。

原田 それは大変でしたね……。

ザビナ 以前、地方で似たような目に遭った時は、すぐに「大丈夫ですか?」って聞かれたので、東京の人は冷たいなあって。

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原田 香港ではそんなことにならないんですか。

リス たぶん、香港だと周りの人がスマホで写真を撮って証拠にしてくれます。

原田 日本語で「触らぬ神に祟たたりなし」という言葉があって、余計なトラブルに巻き込まれるのは面倒くさいという気分が、特に人間関係の希薄な大都市部にはあるのかもしれません。昔は違ったんですけどね。

コー 以前、電車内で人が倒れたのを見かけたんですよ。僕の席からはかなり遠くだったんですけど、信じられないことに、近くの人が誰も助けない。僕が走ってそこまで行って「大丈夫ですか?」って言うまで5秒くらいの間、全員知らんぷりです。

原田 東京の人が皆冷たいわけではないけど、外国人の皆さんはもともと日本人に凄くいいイメージを持っていたからこそ、ギャップに幻滅したということですね。

ポパラッタ 「おもてなし」の国のはずなのに、「おもてなし」が期待はずれでした(笑)。

原田 東京も地方からのよそ者の集まりの場所だし、地域コミュニティがどんどん崩れているし、優しさが年々減ってしまっているのかもしれませんね。

【前編を読む】北欧の若者の99.9%は日本についてほとんど知らない…それでも“日本スゴイ”コンテンツが発信され続ける“本質的な理由”

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