「私、家族が大好きなんです。だから…」
——ビッググランパですね。『ビッグダディ』の放送が始まった時は、詩美さんは小学生ですか。
林下 そうです。私が小学校2年の時でした。
——突然、番組から依頼がきたと。
林下 以前からずっと出てくれないかと言われていたみたいです。でも父はそういうのが苦手なタイプだったので、ずっと断っていて。でもあまりに誘ってくるものだから、最後は根負けして了承したみたいです。
——詩美さんは、嫌だなという思いはなく?
林下 全くなかったです。むしろカメラマンがいい人だったので、撮影が来るたび一緒に遊ぶのが楽しくて。TVには映っていないですけど、本当に家族みたいに仲良くしてくれるんですよ。今でも連絡先が繋がっていて、誕生日の日には「おめでとう」と連絡がきます。
——放送は毎回見ていたんでしょうか?
林下 いえ、全く(笑)。1回目はみんなでTVの前に集まって見たんですけど、30分くらいで飽きちゃいました。別に自分たちの知っていることが放送されているだけなので、それ以降は見ていないです。そもそも家にTVがない時期もあったし。
——詩美さんは、番組でもおとなしかった印象がありますが、実際はどうなのでしょうか?
林下 あのままです。兄弟の中でも一番くらいに人見知りなんです。人前で話すのは苦手だし、前に出て行くタイプではなかったです。
——それは何か理由が?
林下 私、家族が大好きなんです。とにかく何かあれば家族だし、家族がいなければ生きていけないくらい。だから学校の友達や近所の人から「番組見たよ~」とか「お父さんっていつも怒っているの?」とか聞かれて、口下手な私が話すことで、余計家族の印象が悪くなるのは嫌だったし、耐えられなかった。どう立ち振る舞えばいいかわからなくなって、あんまり話さないようにしようと思っていたら、いつの間にか人前で話すことが苦手になってしまったんです。