女子高生時代にイラン人から「痩せる薬あるよ」
――そして「(2)あらゆる違法薬物にハマった10代後半から20代」をむかえると。薬物にハマってしまったきっかけというのは何だったんですか?
依存症子 高校の時に大宮駅をよく利用していたんですけれども、あの頃、イラン人がいっぱい居たんです。そのイラン人が、ガングロの女子高生を見ると声をかけてくるんですね。「痩せる薬あるよ」みたいな感じで来て。10代なんて、痩せるという言葉を聞けば飛びついちゃうような年代ですよね。で、「パケ」と言うんですけど、覚醒剤が入っている小袋を買って、ちょっと舐めたのが一番初めのきっかけです。
――これに手を出したら危ないかな、みたいな危機感みたいなものはなかったんですか?
依存症子 危機感はありましたが、すぐやめられるだろうとか、痩せたら別に要らないし、と思っていたんです。でも、そんなのじゃ止まらないですよね。しかも違法薬物に手を出したことは分かったので、もう怖いものがなくなったというか。いいや、みたいな。2~3週間に1回ぐらいは使っていました。
――頻度はそんなものなんですね。
依存症子 そんなものですね。たくさん舐めるわけではないので、ちょっと舐めて……。やっぱり怖いから。
――怖いという思いはあったんですね。
依存症子 怖い。これ舐めすぎて死んだらどうしようとかいうことは、多少なりとも考えました。だからちょっとずつ、お金が入れば買うという感じで。当時は安室奈美恵ちゃん全盛期ですから、日焼けサロンに行くお金も要るし、アムラーみたいな格好をするお金も要るし、化粧品代も要るしというので、結構お金がかかったので。
――ちなみに覚醒剤はいくらぐらいで?
依存症子 8,000円から1万5,000円ぐらいとかだったと思うんですよね。
――どうやってそのお金を集めていたんですか?
依存症子 普通に援助交際をやっていたのと……普通と言ったらおかしいんですけど(苦笑)。それとキャバクラのビラ配りのアルバイトで稼いでましたね。
RUSH1本4000円「10秒15秒でなくなってしまう」
――他にどんな薬物を?
依存症子 高校を卒業する前に、まず大麻を。これも今では考えられないんですけど、ドン・キホーテで水パイプが普通に売っていた時代なんですよ。ドンキに行って、水パイプを買って、ライターを買って。あとは大麻さえあれば、という感じですよね。気軽に手に入った時代です。
RUSHも、今は規制されていて買えないと思うんですけど、あの当時は普通に売っていて。ビデオクリーナーとして売っていたんです。アロマオイルが入っているような小瓶に入っているんです。でもそれだとすぐに揮発して抜けちゃうので、私が買っていたのは、ガラスに入っていてパキッと割っていっぱい吸えるようなものです。1本4000円したんですよ。割って吸ったら終わりです。
――あっという間ですか。
依存症子 あっという間です。においを嗅ぐと飛ぶので。
――飛ぶというのは、具体的にどういう状態になるんですか?
依存症子 意識はあるんですけど、すごい高揚した感じになるんですよね。
――どれぐらいの効き目があるんですか?
依存症子 一瞬で終わっちゃうんです。ものの10秒とか15秒でたぶんなくなっちゃう。