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《ああ、またオヤジの「居酒屋若者論」か、などと言わずに、聞いてほしい。キミが生まれた20年前、ロック歌手・尾崎豊が死んだ。》

 いきなり居酒屋で絡んでいます。

 朝日師匠は尾崎豊が「大人や社会への反発、不信、抵抗」を歌い、「『ここではない、どこか』を探し、ぶつかり、傷つく」ことで当時の若者の共感を呼んだと説きます。

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尾崎豊『I LOVE YOU』

 そして「尾崎豊はどこへ行ったのか」と一方的に問いかけます。しかし……。

《いくら「若者よもっと怒れ」と言っても、こんな社会にした大人の責任はどうよ、と問い返されると、オヤジとしても、なあ……。》

成人の日マウントの見本

 壮大なひとり言です。ハラハラします。大丈夫でしょうか。よせばいいのにこのあと「でも、言わせてもらう」。

《私たちは最近の社説でも、世界の政治は若者が動かし始めたと説き、若者よ当事者意識を持てと促した。それだけ社会が危うくなっていると思うからだ。

 だから、くどいけれど、きょうも言う。成人の日ってのは、そんなもんだ。

 ともあれ、おめでとう。》

 完全に酔っぱらっていました。さんざん言うだけ言って「ともあれ、おめでとう。」って何だよ。エラそうだな。ともあれ成人の日マウントの壮絶な見本でした。

©iStock.com

 この社説が話題になりすぎたのか、それとも私が各所でネタにしたからか、2018年の成人の日の朝日社説はこんな一文を書いてきた。

《大人に、ましてや新聞に「かくあるべし」なんてお説教されるのはまっぴらだ、と思うくらいでちょうどいい。その大人たちだって、いまだ冷や汗をかきながらの人生なのだ。》

 予防線張ってるじゃん!

 いや、いや、社説ぐらいは好きに書いてください師匠。毎年楽しみにしている私みたいな好事家がいるのですから。

 さて今年、2022年は各紙どのような社説を書いてきたのか。