長女が12月末に6歳になった。
4月から誕生日のお友達を祝うたびに、長女は12月をずっと楽しみに待っていた。12月に入ってすぐ、幼稚園の先生に声をかけられた。
「長女ちゃん、最近とてもご機嫌なんですけど、ご家庭で何かありました?」
誰しも誕生日は1日しかないが、どうやら幼稚園児はひと月丸ごとが自分のお祝いの月になるらしい。気が付けばトイレの中でも歌っている。誕生日を迎えるその日まで、会う人会う人にお祝いしてもらい、とてもご満悦そうだった。
これからもどうか健やかに育ってほしい。
カラフルなスケジュール表になった
2021年は駆け抜けた1年だった。特に4月以降はタイトな日々を送り続けた。
夫婦共働き、しかもどちらも定時勤務とは無縁の生活をしていると、そのスケジューリングは度々難航する。
結婚してすぐの頃は、別々のスケジュール表を持っていて、相手の予定は知らなかった。
「明日対局一緒じゃん!」
なんてこともあるほど、互いのスケジュールには関心がなかったのだ。
今は家族共有のアプリにまとめていて、誰の予定か分かるように4人で色分けしているため、とてもカラフルなスケジュール表になった。
スケジュール決めの手順としては、まずは幼稚園の行事などの日を除いた後、双方の対局を同じ日にならないように調整してもらう(手合課の皆さま、いつもありがとうございます!)。
土日の約半分が夫の将棋教室で埋まり、この時点で大体2週間分のスケジュールが決まる。残った日に他の仕事や研究会を入れていくのだが、この調整が難しい。運よく、空いている日に仕事の依頼が来た時には、問答無用で入れていく。
将棋指しは将棋に携わる仕事が好きなのだ
問題は日程が被った時で、基本的には先に予定を入れている方が優先される。しかしそうなると、平日は対局がついていることが多いため、土日に定期の仕事をしている夫が圧倒的に有利になる。
前提として、棋士と女流棋士では、仕事の単価は棋士の方が高い。よって夫が仕事を多くした方が効率的であるのは間違いがない。しかし、人生は効率という言葉では測れない。人には感情があり、将棋指しは将棋に携わる仕事が好きなのだ。
仕事したい! 仕事したい!
でも日程には制限がある。かくして、どうしても仕事をねじ込みたい時には、話し合いという名のプレゼンが開催される。
「いかにこの仕事を引き受けたいか」
「この仕事が自分にとってどのような意味を持っているか」
などを織り交ぜて話していく。時には「最近〇回連続で仕事断ってる……」と相手の心情に訴えかける。