ホス狂に多い優等生タイプ
――今、ホストクラブでの「売り掛け(ツケ払い)」が問題になっているという話を聞きました。
佐々木 基本的に誰でも(お店から信用があれば)売り掛けはできるので、お金がなくてもホストクラブに行けるんです。お金が入る見込みがあるならまだいいですが、無理に掛けさせられてしまって、お金が払えない、借金するか夜の仕事をするかしかないという女の子もいるので、それは危険だと思います。
売り掛けがないと、仕事が頑張れないという子もいます。150万円ぐらいのキャパシティの子が、200万円の売り掛けする。1ヶ月間めっちゃ頑張って200万稼げたからお金を返しに行く。テストで高い目標を掲げて、有言実行するのと似ているので、優等生タイプの子は稼げるし。
親世代にこそ読んで欲しい
――そういう若い子のリアルが知れるこの本は、親世代にとってもかなり参考になりますよね。
佐々木 親世代にこそ読んで欲しいです。自分の娘は大丈夫って言うけど、どこに誘惑が転がってるかわからないので。全部を否定して、なんでもダメっていうのはよくないけど、何がよくて何がダメなのかという線引きはしておくべきだと思うし、そういう話を親子でできるといいのかなと思います。
この本にもある通り、「ぴえん」という言葉一つを読み解いていくと、そこには今の若者の悩みや流行りなど様々な傾向が見えてきます。「自殺カルチャー」、「新世代ホスト」、「SNS洗脳」……なぜ未成年を含め若い世代(Z世代)が、深い闇に落ちてしまうのか。そのヒントがたくさん詰まっている本になっていますので、ぜひお読みいただけると嬉しいです!