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「ここは風俗産業です。ただのジュースに1000円2000円払わないでしょ」現役女子大生が語る、高校生も働ける“コンカフェ”のリアル

『佐々木チワワインタビュー』#2

2022/01/24
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「推し」にお金をかける子どもたちに親ができること

――「推し」にお金をかける子どもが増えていることが問題になっていますよね。YouTubeでも簡単にスパチャできるから、親が悩んでいるとか。

佐々木 親は子どもがなにを推してるのかを見るべきだと思います。例えば『鬼滅の刃』の炭治郎が「推し」なら、アニメのグッズを買ってあげればいいんでしょうけど、その「推し」がリアルにいて、しかも向こうも推してくれることを願っているという場合は、気をつけたほうがいいです。「推しのために春からデリヘルやります」とかTwittreで言ってる高校生もいるんですよ。自分の無理しない範囲だけで、推しを応援するのが一番なので、何が推しの対象なのか、親は把握するべきだと思います。

©末永裕樹/文藝春秋 撮影協力:冬月グループ FUYUTSUKI -DeZon-

 最近だと、SNSを使うホストが多いので、中高生でもホストを推す子が増えているんです。ホストクラブは18歳以上しか入れないので、それまで待たなければいけない。

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 でも、親が「あと2年は待ちなさい」と言ってもあんまり意味をなさないんです。ホストっていつやめるかわからないから、今推したいのにって。

 それだけの推してるという気持ちを、お金で表さなくてもいいんだよっていうことを親が教えてあげる。数字で競っている世界とはいえ、無理して勝ったところで、そこに意味はないと。こういうケースで親ができることは、それしかないのかなと思います。

若い子がヒートアップしていったホストクラブ

――ホストクラブって元々若い子が大金を使う場所だったんですか。

佐々木 いや、昔はどちらかというとお金を持っているマダムたちの憩いの場だったんですよ。でも2000年代から水商売をやっている女性の息抜きの場になっていった。もともと20歳からしか入れなかったんですけど、2018年くらいから大型店舗が次々に入店年齢を18歳以上にし始めて。それからさらにヒートアップしていったんだと思います。

 昔のマダムたちは、ホストの接客にお金を払っていたけど、そういう判断がまだできない若い女の子たちは、接客というより、その人への「推し」としての価値にお金を払っていったので、競争が生まれ、費やすお金がどんどん増えていったと思います。

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