「天使」と評判のキラキラ人事コンサルタント・人見(ひとみ)まもると、問答無用で「クビ」を言い渡すブラック企業のワンマン社長・佐京紫織。二人がタッグを組み、組織を「ホワイトニング」していくオフィス改革ラブコメディー『ひともんちゃくなら喜んで!』が、職場系のトラブル解決にも役立つと話題になっています。
お仕事系痛快劇のなかに、胸キュン展開も織り交ぜて描く作者の八海(やつみ)つむさんと、作品協力をされた、株式会社ソリューションの人事コンサルタント責任者・城麻実さんにお話を聞きました。(全2回の1回目。後編を読む)
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人事の仕事に着目した理由
――『ひともんちゃくなら喜んで!』では、オフィスの仕事のなかでも「人事」に着目されたのはなぜですか?
八海つむさん(以下、八海) 最初にキャラクターを考えるなかで「ひたすら人を肯定する」という人物が浮かんできて、それを活かす場としては、オフィスがよいのではと思いつきました。
それまでも、漠然と「人事の仕事を通してなら、たくさんの人を描けるのではないか」というイメージは持っていたんです。人事の仕事の中で、人と人とのやり取りをどうやったら面白く見せられるかを考えていたときに、担当編集さんから人事コンサルタントの方をご紹介いただきました。それが城さんでした。
城麻実さん(以下、城) 私は中小企業の組織づくりの支援を専門にしている株式会社ソリューションという会社で人事コンサルタントの責任者をしています。大学時代の友人から八海先生の作品構想のために取材させてほしいと頼まれ、どんな仕事をしているかなどお話しいたしました。
八海 人事コンサルタントという仕事について正確に知らなかったので、実際の業務内容などについて教えていただけたことは非常に有意義でしたし、お話をお聞きして、これなら人事を軸にしてストーリーがつくれると自信につながりました。