俳優の中村倫也が雑誌『ダ・ヴィンチ』で連載していたエッセイに書き下ろしを加えた本書がヒット中。
「以前から公式ブログなどを読んでいて、端正で起承転結がしっかりした文章に魅力を感じ、連載をお願いしました」(担当編集者の村井有紀子さん)
休日の過ごし方等の何気ない日常から、家族との思い出、主演俳優となった現在の葛藤、周囲が結婚していくことへの焦り、コロナ禍での不安など、人気俳優のありのままが、正直に、ユーモラスに綴られている。
「恥ずかしがり屋なのか、インタビューでは茶化されてしまう印象がありました。一方、本書では、そんな著者の素顔がのぞけるように思います」(村井さん)
カバーを外すと、裏表紙に著者が描いた骸骨のイラストが「ホネマデ‥‥。」のセリフつきで現れる。内の内までさらけ出したということなのかもしれない。
「イラストは著者のアイデアです。クリエイティブ思考な方なので、書籍化に当たっては紙の種類含め、細部に至るまでご意見を伺いました」(村井さん)
その様子を撮影し、YouTubeの「ダ・ヴィンチ放送部」で6回に渡り公開したところ、男性ユーチューバーからも反響があった。
「読者は10代から70代と幅広いです。『辛いことがあったとき心の支えにしている』といううれしい声も届いています」(村井さん)
2021年3月発売。初版4万部。現在4刷8万部(電子含む)