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――少し漠然とした質問になってしまうのですが、テレビもお笑いも制約が昔よりずっと増えている中で、それでもお笑いをやるってどういうことなのだろうと考えることがあるんです。モチベーションはどうやって保つのか。M-1で優勝したからといって大金持ちになれるわけでもないし……。

屋敷:たしかに。めっちゃ難しい時期ですよね。ただ皮肉とか偏見とか、言ったらあかんこと言うっていうのは今後も絶対需要はあると思う。世の中が厳しくなればなるほどそういう需要は増えると思うんですけど、たぶんそれ有料になってくと思うんですよ。ネットフリックスとかアマゾンプライムとか。

 でもそういう「危険な笑い」や「スカッとする笑い」が有料ってなると、どうしてもメインストリームじゃなくなるから、芸人が子供が憧れる職業ではなくなっていきそうじゃないですか。俺らはテレビみて芸人ってすごいって思ったので、ちゃんと無料のテレビでもおもろいことやっとかんとあかんっていうジレンマはある気しますね。

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「NEW ニューヨーク」の収録風景

嶋佐:でもどうしようもなくないですか、こればっかりは。社会的なレベルの話だから。まだ今は楽しくやれてますけど、どんどん規制がはいって、「面白いかこれ」みたいなことばっかりやらされるようになったらそれは辛いですよね。なんか、こんなにいろんなものが見れていろんなことをみんな知っているのに、なんで規制が増えていくのか、っていう気はしますけど。逆だろと思いますけどね。話が大きすぎて、こればっかりはわかんない。BPOとか政治とかの話ですよね。

「可愛くてしょうがない。もう、お前らだけでいい」

――お笑いって一番繊細で、その影響を大きく受けますもんね。

屋敷:そうなんですよ。昔はウケてたのに、みんなが「え、大丈夫?」ってなるとウケづらなるとかね。「私は大丈夫だけど怒る人おるんちゃうか」でみんなが笑わんくなるっていうのが本当にいやですよね。だからもう、何を基準にするかといえば、自分が楽しむことですね、マジで。自分が楽しくやるのが一番大事かもしれない。

 

――今回ニューヨークさんへの投票がダントツに多かったのが10代・20代の若者たちだそうです。「好きな芸人第1位・ニューヨーク」には、規制が増える世の中に対して若者たちがあげる声なきメッセージのようなものを感じます……。彼ら彼女らに伝えたいことはありますか。

嶋佐:本当にビッグラブ。本当に嬉しい。

屋敷:本当にそうですね、可愛くて仕方ない。世の中にこんないろんなエンタメとか楽しいものがあって、魅力的な人がいるなかで、俺らを1位にした10代が1人だけじゃなくていっぱいおる。可愛くてしょうがない。もう、お前らだけでいい。