根強い人気を誇る旧車たち。「旧車」という言葉に明確な定義はなく、おおむね製造されてから20~30年以上経過した車のことで、特に最近は80年代から90年代にかけて製造された旧車(ネオクラシックカー)がブームになっている。旧車好きを公言する有名人も多く、自慢の愛車をYouTubeやInstagramなどのSNSを通じて紹介するケースも増えている。そんな旧車好き芸能人たちの自慢の愛車を紹介する。(執筆=常田裕/清談社)

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俳優・中尾明慶がバズらせた、女優・伊藤かずえの初代シーマ

 このところネット上で最も注目を集めている旧車といえば、女優・伊藤かずえが30年間乗り続けてきた「Y31」と呼ばれる初代シーマだろう。一昨年、伊藤が1年点検で日産のスタッフから花束をもらったことを報告したツイートがバズり、事務所の後輩である俳優の中尾明慶がこのシーマを自身のYouTubeチャンネルで取り上げたところ、最終的に日産内の有志が中心となってシーマのレストア・プロジェクトが立ち上げられた。

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YouTube「中尾明慶のきつねさーん」より

 メーカーがこうしたレストアを手掛けることは異例で、すでに生産終了している部品もあり苦労も多かったというが、その過程が配信されると注目を集めていった。そして昨年12月、およそ8カ月のレストアを経て伊藤の手元に戻ってきたシーマは新品同様の輝きを取り戻しており、わざわざ完成披露イベントが行われたほどだ。

 その伊藤のシーマをバズらせるのに一役買った事務所の後輩俳優・中尾明慶もかなりの旧車マニア。YouTubeチャンネル「中尾明慶のきつねさーん」では、現在の愛車「1971年式クライスラー・プリムス・クーダ」を購入し、カスタムするなど旧車ライフを楽しむ様子が配信されている。(ちなみに中尾の妻、女優の仲里依紗の愛車は「ランボルギーニ・ウルス」らしい)。

松田翔太インスタグラムより

 ほかにも俳優では、松田翔太がInstagramで愛車「1968年製ダッジ・チャージャー」と妻・秋元梢のツーショット画像を投稿したことも。

 光石研は「フィンテール」と呼ばれる「1963年式メルセデス・ベンツ190(W 110)」が愛車だ。

Twitter「トヨタ博物館【公式】」より

 また、唐沢寿明もわずか337台しか生産されなかった幻の名車「トヨタ 2000GT Roadster」を所有していたが、昨年、同車をトヨタ博物館に寄贈している。こちらは22年3月まで同博物館のエントランスに展示されているという。