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生徒たちの陽性者は50名以上に
団員たちの多くは宝塚の東京寮で寝泊りしていた。舞台上ではノーマスクだったため全員が濃厚接触者となり、劇団や保健所の指示通り外出せずに寮に引きこもっていたという。だが毎日の検査のたび、倍々ゲームのように陽性者が増えていったのである。
「雪組のほうは10日の初日は午後3時半開始だったのですが、当日昼に1名の陽性が判明し、大急ぎで中止を発表するという状況でした。結局、生徒の陽性者は花組に30名以上、雪組に20名、合わせて50名以上にものぼった。そのなかには雪組トップの彩風咲奈をはじめ、花、雪両組の有力な男役たちも複数含まれています。ほとんどが無症状ですが、数名ほど喉や胸の痛み、発熱を訴える者もいます」(同前)
A子さんは「体型が崩れそうで怖い」
宝塚歌劇団に訊くと、公式ホームページに記載の内容以外の情報は公表を控えるとし、また、〈公演関係者には、週1回の定期的なPCR検査をはじめとする独自のガイドラインを徹底〉していると回答した。
前出のA子さんは言う。
「贅沢を言ってはいけませんが、食事のお弁当は炭水化物や揚げ物が多く、身体を動かすスペースもないので、体型が崩れそうで怖い。部屋に備え付けのケトルの湯気で、冷たいお弁当を温めて食べています。これからどうなるのか、いつ帰れるのか不安です」
彼女たちは公演再開に備え、ひっそりと小声で練習しているという。