母親が相談した「子ども相談支援センター」との通話の記録
その後、学校や市教委の不誠実な対応について、爽彩さんの母親は2020年1月5日に道が運営する子ども相談支援センターに電話で相談したようだ。その時の記録も今回の資料には残っていた。
《電話相談記録表
相談者 母
区分 教職員との関係
主な内容 学校がイジメを認めず、対応も納得いかない
1 中学1年生の娘に対するいじめは4月から始まった。暴力、お金の要求、何よりダメージが大きかったのが性的いじめ、身体を触られる、全裸・局部撮影、自慰行為強要等。これらを写真・動画によってSNSでアップされていたが、私はそのことを知らなかった
2 6/22に川から飛び込み自殺未遂を図った。いじめの加害メンバーに「助けて下さい、解放してください」と懇願し、×××等と言われてのことだった。娘は、情緒不安定・自殺願望があり、10月まで入院となった(以下略)》
「イジメとはいえない」という認識を改めなかった市教委
抗議の電話から11日後の1月16日に、道の担当者から電話の内容について、旭川市教委の担当者に対して「事実関係の確認」が行われた。その内容は以下の通りだ。
《(1)いじめの概要について
・暴力・お金の要求についての事実はない。
・当該生徒及び母親から、6月22日までの間にいじめの訴えはない。
(2)6月22日飛び込み自殺未遂の件について
・当該生徒が「助けてください、解放してください。」と発言したこと、加害生徒が××××と発言したことは、確認できていないが、××中教諭による発生直後の聞き取りにおいて、「まねをされて嫌になった」と発言している(以下略)》
結局、市教委は学校からの報告を基に「この件はイジメとはいえない」という認識を改めぬままだったようだ。今回の報告書で、その詳細が明らかになったといえる。