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「生活保護があるから、まあいいか」最高月収450万円の高級ホステスから“中年パパ活女子”になった女性が明かした“意外な生活事情”とは

『日本のタブー3.0』より #2

2022/03/03
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「有名監督」との不倫が転落の始まり

「ターニングポイントは、〇〇監督とのセックスなのよね。大好きになっちゃったの」

 〇〇監督とは超有名なプロ野球球団の監督だった。球界のレジェンドであり、何度も確認したが「名前は言っちゃいけないんだけどね……」とうなずく。十数年前、ホステス全盛期に〇〇監督は客だった。美恵さんは一目惚れした。監督と電話番号の交換をした。

「遠征にずっとついていったというか、店を休んで私が勝手についていったの。東京に遠征に来るわけじゃないですか。3連戦は金土日なので見に行けるから、金曜日とか繁忙期なのに仕事休んで球場に行ったりして。監督に狂っちゃったの」

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 ホステスと客という関係で、監督は美恵さんを認識していなかった。何とかしたいと勇気を出して監督に電話した。

「大阪に来れる?って誘われた。ヒルトンでマネジャーさんと3人で夜ご飯を食べて。監督が耳元で何号室って。そういう関係に。監督に夢中になっちゃった。テレビでキムタクを見て思いが届かないって自殺未遂する人はいないでしょ。やっぱりそういう関係になって、そうなっちゃう。38歳の時」

失恋して戻った銀座に居場所はなかった

 監督は豪快なセックスをした。何より巨乳好きで、すごく愛してくれた。

「でも結局、3回こっきり。男の人って3回エッチすると恋愛関係になっちゃう。3回までは遊びっていうじゃないですか。3回以上はなかったのでダメだなって。気持ちは募っていたので、なかなか諦めきれなかった。監督と付き合いたかったけど、奥さん以外にも彼女がいて、それと遊び感覚の人は何人か。2番目くらいにって魂胆だったけど、うまくいかなかった」

 3回の肉体関係以降は電話しても出なくなった。折り返しもない。店にも来ない。自然消滅となった。39歳、監督にふられて銀座に戻った。もう銀座に居場所はなくなっていた。

「監督に狂っている間に、お客さんはみんな離れちゃった。年齢も年齢だし、お客さんの年齢も上がってみんな定年とか、病気したとか、死んじゃったとか。全盛期は大企業の役員ばかりだったけど、誰もいなくなった」