文春オンライン

自民党京都府連「選挙買収」疑惑 新たな内部文書と証言「選挙活動を頑張ってもらうため」

2022/02/11
note

新資料にも〈府連経由でマネーロンダリングする〉

〈標記の選挙が、去る11月21日解散、12月2日公示、同14日投・開票で執行されます。ついては、従来から選挙活動をより活性化させるために、原資は別紙の算定で候補者から振込み(持参)により、京都府連から活動費として支給(交付)していますので、今回、各候補者も了解であることから、来る11月29日(土)午前10時からの選対会議終了後に支給(交付)することでよろしいか。

 なお、京都府連から支給(交付)にすることは、府連経由でマネーロンダリングすることにあります〉(原文ママ)

 これは2014年11月25日付の文書であり、〈第47回衆議院議員総選挙における府議会議員、京都市会議員に対する活動費の支給について〉とはっきり記されている。宛名は〈自民党京都府連 会長 西田昌司 殿〉、差出人欄には〈自民党京都府支部連合会 幹事長 近藤永太郎〉〈事務局長 N〉の名前が並ぶ。近藤氏は現役の京都府議、Nは当時、京都府連の事務局長を務めていた人物だ。

ADVERTISEMENT

新たに公開する2014年の交付金に関する内部文書

 このN事務局長が後任者のため、2014年に作成した「引継書」には、繰り返し「選挙」と「マネーロンダリング」の言葉が出てくる。『文藝春秋』記事で引用した部分と別の箇所でもこう記述されているのだ。

〈今まで、衆議院選挙、参議院選挙、統一地方選挙についてお話をしました。いずれの選挙においても、我が党候補者の擁立、そして選挙実務などについて党内が一致団結して当選に向けて頑張らなければならない選挙であると思います。

 なお付言しますと、先に申しておりましたように、衆議院選挙、参議院選挙とも候補者からの資金を原資として活動費(交付金)を交付しております。これは府連から交付することによる資金洗浄(マネーロンダリング)をすることにあります。更に額面は50万円です〉

引継書には「選挙」と「マネーロンダリング」の言葉が
文面には〈資金洗浄(マネーロンダリング)をすることにあります。更に額面は50万円です〉とある

 また京都府連に勤務していた自民党の元職員である上条和夫氏(仮名)は、次のように説明する。